2.ICT市場の動向

◆移動体通信規格の動向

 LTE方式による携帯電話サービスは、NTTドコモが2010年12月から2.1GHz帯により下り最大37.5Mbps(一部地域で同75Mbps)のサービスを提供してきたが、イー・アクセスが、2012年3月に1.7GHz帯により、また、KDDIとソフトバンクモバイルが、同年9月に2.1GHz帯により同様のサービスを開始したことで競争が本格化している。
 KDDIは、同年11月には800MHz帯と1.5GHz帯でもサービスを開始した。一方、NTTドコモも同月、800MHz帯と1.5GHz帯を利用し、一部地域で下り最大100Mbpsに、また、2013年3月には、モバイルWi-Fiルーターの提供により、同112.5Mbpsを可能にした。なお、LTE方式は下り最大300Mbpsが限界だが、NTTドコモは、複数の周波数帯の電波を束ねる「キャリアアグリゲーション技術」により、下り最大1~3Gbpsを実現する「LTE-Advanced方式」を2015年に導入する検討を進めている。
 一方、「TD-LTE方式」については、ソフトバンクモバイルが、2012年2月から、Wireless City Planning社が提供するTD-LTE互換のAXGP方式(下り最大110Mbps)を仮想移動体通信事業者(MVNO)としてサービス提供している。また、UQコミュニケーションズは、2012年10月、モバイルWiMAXの発展規格でTD-LTEとの互換性を確保した「WiMAX Release2.1」の導入検討を進めると発表した。

◆スマートフォン市場の動向

 2012年度の国内携帯電話出荷台数は4,181万台であり、そのうち、70%以上をスマートフォンが占め(2013年5月MM総研調べ)、スマートフォンへのシフトがさらに進んだ。 2012年度の特徴として、通信速度が速く、データ通信が快適に楽しめるLTE(Long Term Evolution)対応モデルが人気を集めた。2011年11月、NTTドコモがLTE対応スマートフォン「GALAXY S II LTE」を発売したのに続き、KDDIとソフトバンクモバイルも、2012年9月のiPhone5発売を皮切りに、LTE対応スマートフォンの提供を開始した。LTEは周波数利用効率が良いこともあり、各通信キャリアはLTEエリアの拡大を急ピッチで進めている。
 2012年に出荷された世界のスマートフォンOSシェアは、Androidが68.8%、iOS(iPhone)が18.8% であり、3位のBlackBerry OS(4.5%)以下を大きく引き離している(2013年2月IDC調べ)。このOS二強体制は日本ではより顕著であり、AndroidとiOSが国内スマートフォン市場を牽引したといえるが、2013年以降、ここに新OS搭載のスマートフォンが登場する見通しだ。
 米Mozilla財団が開発を進めるFirefox OSは、日本国内ではKDDIがauスマートフォンのOSとして採用、製品化を目指すと表明している。また、インテルとサムスン電子が中心となって開発を進めているTizenを搭載したスマートフォンが、NTTドコモから2013年後半に発売される予定だ。このFirefox OSとTizenはどちらもオープンソースであり、次世代ウェブ言語と呼ばれる「HTML5」をベースとしている。アプリもHTML5で作成されるウェブアプリであり、原則、どのOS上でも動作できる。AndroidやiOSに比べて、スマートフォン開発の自由度が高くなるため、各通信キャリアの特色をこれまで以上に出すことも可能だといわれている。

◆マルチデバイスの広がり

 近年、スマートフォンの普及に加え、通信機能を搭載したさまざまなデバイス(マルチデバイス)が登場している。次々と新製品が発売されているタブレット端末はマルチデバイスの代表例であり、2012年には、米アップルの「iPad(第4世代)」「iPad mini」をはじめとし、米アマゾンの「Kindle Fire」、米グーグルの「Nexus」、韓サムスンの「Galaxy Tab」等、世界で一定のシェアを占めるタブレット端末が続々と国内へ参入した。一方で、ソニー、シャープ、富士通、NECなどの国内メーカーもタブレット端末を発売しており、市場競争は激しさを増す一方だ。
 また、電子書籍の閲覧に特化された電子書籍リーダーでは、2012年7月に楽天が「kobo Touch」を7,980円の低価格で発売して話題を呼んだほか、同年11月には米アマゾンの「Kindle Paperwhite」が日本で発売されている。
 最近動きが活発化しているスマートTVの動向も見逃せない。スマートTVとは、テレビをインターネットに接続することで、YouTube等のインターネット動画の視聴やアプリのダウンロードなど、従来のテレビにはなかった機能を楽しめるテレビを指す。2012年11月に、KDDIがCATV向けセットトップボックスの「Smart TV Box」を提供開始したのを皮切りに、移動通信事業者各社は揃ってスマートTVへの取り組みを強化している。2013年2月にはソフトバンクモバイルが「SoftBank SmartTV」を、KDDIが「SmartTV Stick」をそれぞれ販売開始、NTTドコモも「SmartTV dstick」を同年3月に販売開始した。これらの製品はいずれも、スティック状の機器を自宅のテレビのHDMI端子とUSB端子に挿すことにより、自宅のFTTHなどのブロードバンド回線を介してTVをスマートTV化するものである。
 今後も、自動車やウェアラブル端末(時計や眼鏡等の身に着けて持ち歩くことができる機器)など、さまざまなデバイスに通信機能が搭載されていく見通しで、機器と機器が相互に通信を行うM2M(Machine-to-Machine)も含め、マルチデバイス化のさらなる広がりが予想されている。

◆Eコマースの広がり

 ネットショッピング参入企業の増加やソーシャルメディア・共同購入サービスの普及等により、国内のEコマース市場は拡大を続けている。2012年2月に経済産業省が公表した「平成23年度電子商取引に関する市場調査」によると、2011年のBtoC(企業と消費者間)におけるEコマース市場は、前年比108.6%の8兆4,590億円に達しており、2007年から2011年のCAGR(年平均成長率)は12.2%と着実な成長が続いている。
 その中でも、モバイルデバイスを起点としたEコマース市場は、スマートフォンへのシフトが後押しする形で拡大を続けており、2012年7月に総務省が公表した「平成23年度モバイルコンテンツの産業構造実態に関する調査結果」によると、2011年のモバイルEコマース市場は、前年比116.2%の1兆1,716億円に成長。Eコマース市場全体に比べて規模は小さいものの、さらなるスマートフォンへのシフトやタブレット端末の普及により、今後も成長が見込まれる分野である。
 高齢化の進展や店舗の淘汰により、食料品や日用品の購入が困難な買い物難民が増えている中、Eコマースはこうした人々への救済策としても注目を集めている。イトーヨーカドーやイオンなどの大手スーパーは、すでにネットスーパーへ参入しており、提供地 域を順次拡大している。また、イオン、NTT西日本、シャープの3社は、2012年にタブレット端末を使った家庭向けネットサービスを提供しているが、本サービスではイオンのネットスーパーが中核に据えられている。
 順調に規模を拡大しているEコマース市場だが、すべての商取引市場に占める割合はわずか2.83%にとどまっており、まだまだリアルなチャネルでの商取引が圧倒的に多いのが現実である。このリアルな市場を獲得すべく、ネット系企業はO2O(Online to Offline)と呼ばれる、ネットとリアルの融合に向けた取り組みを強化している。2012年に発表された、ヤフーとカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の提携はその代表例であり、ネット・リアルの場でそれぞれ大きな顧客基盤を有する両社が、各社のIDやポイントを統合することで、さらなる事業の拡大を目指している。

◆スマートフォン普及によるデータ通信量の急増

 スマートフォン利用者のデータ通信量は、フィーチャーフォン(従来型携帯電話)利用者の約10倍から20倍といわれている。スマートフォンは、大画面・タッチパネルを搭載し、データ通信に適したデバイスである。パソコン向けサイトの閲覧や豊富なアプリなどが楽しめるため、フィーチャーフォン利用時よりもデータ通信の利用機会が増える。また動画などデータ容量の大きいコンテンツは、一度の利用でもデータ通信量が多くなる。スマートフォンの急速な普及に加え、タブレット端末などモバイルインターネットに接続するデバイスの増加も加わって、モバイルデータ通信量は爆発的に増え続けているため、各通信事業者 は携帯電話ネットワークの逼迫を回避するための対策に乗り出している。
 代表的な対策方法として、「データオフロード」が挙げられる。データオフロードとは、スマートフォンなどの携帯電話のデータ通信を、携帯電話ネットワーク以外の通信網に分散させることである。Wi-Fiを経 由したFTTHなどの固定網へのオフロードや、WiMAXへのオフロードを行えば、携帯電話ネットワーク内のデータ通信量は軽減される。そのため各通信事業者は、データオフロードの促進に力を注いでいる。
 KDDIは2012年2月から、スマートフォンをWi-Fi経由で自宅の固定ブロードバンド回線に接続するサービス「Wi-Fi HOME SPOT」の提供を開始した。また、駅や空港・商業施設などで利用できる公衆無線LANサービス「au Wi-Fi SPOT」のスポット数も増やしている。KDDIではこれらのデータオフロード策を講じたことにより、2012年3月には20%であった23時台(データ通信が最も多い時間帯)の同社のデータオフロード率は、2013年3月には52%に高まった。

◆ソーシャルメディアの企業活用

 近年のソーシャルメディア利用者の急速な増加を背景に、ソーシャルメディア上に公式アカウントやページを開設する企業が増加している。スマートフォンの普及も後押しとなり、ソーシャルメディアは人々の生活へより深く浸透している。
 各個人のソーシャルグラフによって拡散していくソーシャルメディアの情報伝播力が消費者行動に大きな影響を及ぼす中、テレビや新聞など、既存のPUSH型のマスメディアに対し、ソーシャルメディアは双方向型のメディアとして企業による活用が広がり、企業と消費者のコミュニケーション形態が変化してきている。
 利用するソーシャルメディアの種類も、FacebookやTwitterのほか、mixi、LINE、Google+、Pinterestなど多岐にわたり、それぞれの特性を把握し、複数のソーシャルメディアを使い分ける企業も少なくない。 実際に、複数のソーシャルメディアを活用したネット上(オンライン)から実店舗へ顧客を誘導するO2O(Online to Offline)の取り組みにより、成果を上げている企業も出現している。
 企業の利用目的も、広報、販売促進やプロモーション、ブランディング、マーケティングリサーチ、顧客満足度向上、潜在顧客の育成など多様化している。ソーシャルメディアを活用する企業内において、複数の組織が運用に携わるケースも増えてきており、体制の整備や運用ルール・ガイドラインの策定、専門的スキルや知識の習得など、早急な対応が必要となっている。

◆スマートシティ

 地球温暖化、エネルギー危機への懸念や自然災害への備え、先進国における社会インフラの老朽化、交通渋滞や少子高齢化、新興国における都市化など、社会はさまざまな課題を抱えている。「スマートシティ」は、ICTや環境技術などのさまざまな先端技術を用いて社会インフラを効率化、高度化させた都市や地域を目指したものであり、これらの社会問題の解決を図る構想として期待されている。
 具体的な取り組み事例としては、家庭や企業における電力消費量や発電量を測定し、地域単位でエネルギー利用を効率化してCO2削減にも役立てる「スマートグリッド」、オフィスビルの各設備の稼働状況やビル周辺の天候状況を監視してリソースの無駄を省き、事業継続性や災害対策にも活用する「インテリジェントビル」、車両の位置情報、道路の渋滞情報、駐車場の空き情報、施設の混雑情報などをカーナビゲーションシステムやモバイル端末を活用して共有し、移動の効率化を高める「ITS(インテリジェントトランスポートシステム)」などがある。国や自治体、企業が連携して、政府の特例措置や財政補助を得ながら、世界各地で実証実験や商用化などのプロジェクトが進められている。

◆「機械間通信(M2M)市場の広がり」

 M2M(Machine-to-Machine)とは、機械と機械が人手を介する必要なく相互に通信を行う形態をいう。これまでは、商用車の運行管理や自動販売機の在庫管理データの収集などが代表例として取り上げられることが多かったが、昨今、スマートフォンをはじめ、データを取得する側のデバイスが増えてきたこと、さらには、クラウド技術の向上と費用の低下から、集めた大規模データを処理し、個人個人の情報だけでは得られなかった付加価値を提供できるようなサービスも出始めている。後者の事例は、むしろ、「ビッグデータ」の側面から取り上げられることが多く、「M2M」「クラウド」「ビッグデータ」は互いに密接な関連を持つようになってきた。
 具体的なサービス事例として、血圧や体重を計るたびにそのデータがクラウドに蓄積され、そのデータを活用して、サードパーティ(他社のOSや機器などに対応する製品を作っているメーカー)が開発したスマートフォンアプリで健康アドバイスが受けられるというものがある。今後は、蓄積したデータを治験に活用するなど、社会的な貢献が期待されている。
 欧米では、若者向け自動車保険でM2Mをうまく活用した事例がある。自動車には、車の故障診断用の接続ポートがあり、そこに専用の機器を取り付けると、車の走行情報を取得することができる。取得した走行情報を分析すると、その人が、どれだけ安全運転か、またはそうでないかが判断できる。走行情報をスマートフォン上でグラフ化し、それを見て、ドライバーがより安全な運転をすれば保険料が下がるという仕組みである。
 一つ目の健康アドバイスの例でも、これをうまく活用すれば健康保険との連動も可能である。一つ一つは目立たないが、これまで取得しづらかった情報が低コストで取得できるようになり、クラウドでうまく活用することで、社会効率が着実に上がっていくことを 示している。

◆近距離無線通信の広がり ─ NFCの新たな動き

 NFC(Near Field Communication)は、近距離 無線通信の国際標準規格であり、電子決済やクーポンの取得、NFCを搭載したスマートフォンとNFC対応機器間の連携等、さまざまな用途での活用が期待 されている。
 これまで日本では、国際標準規格を取得していないFeliCa方式による「おサイフケータイ®」でのNFC活用が進んでいたが、近年は、海外で普及している「Type A」「Type B」と互換性があるNFCの普及が進んでいる。これにより、今後はNFCを搭載したスマートフォンでの決済が国内にとどまらず、海外でも利用できるようになる。
 NFCの新たな動きとして、2013年3月4日、KDDIが15社の企業との連携により、モバイルNFCを活用したクレジット決済サービスやNFCタグにNFC対応スマートフォンをタッチするだけで周辺のビル・店舗の情報取得や割引クーポンの獲得などが可能となる各種サービスを提供していくと発表した。また、日韓両国で、クーポンサービスの実証実験を開始するなど、国際標準であるNFCの利点を生かしたサービスの検討を進めていくことも同時に発表している。
 NFCは今後、家電や車とのデータ通信、ショッピングにおける商品情報(食べ物の原産地や栄養等)のスマートフォンへの表示、マンションの共用施設などの用途と期限を限った「電子鍵」など、さまざまな活用が期待されている。

◆HTML5

 HTML5は、HyperText Markup Language(HTML)の最新の仕様のことで、World Wide Web Consortium(W3C)が2012年末に仕様策定を完了し、2014年の勧告化を目指して作業を進めている。
 HTMLはウェブ上で文書を記述する言語であるが、Cascading Style Sheets(CSS)というフォントやレイアウトについての機能、JavaScriptによるブラウザ上でのプログラム実行機能を合わせることにより、音声や動画の再生、アプリケーションのオフライン利用、リアルタイムデータ通信など、ウェブブラウザ上で多様な機能を利用可能とする。
 W3CでのHTML5の勧告化作業には2つ以上のウェブブラウザ実装例が必要であるため、2014年の勧告化を待たずして、ユーザーはHTML5による機能を利用できることになる。すでに、Google Chrome、Safari、Firefoxなどの最新版のウェブブラウザでは、いくつかのHTML5の機能に対応している。特にスマートフォンにおいては、ほぼすべての機種が最新のウェブブラウザを搭載しているため、PCに比べ、格段に早くHTML5の利用環境が整い始めている。
 HTML5は、ウェブブラウザ上の機能をサポートするため、OS(iOS、Androidなど)や通信方式等を意識せずに利用できるというメリットが期待できる。さらに、HTML5を利用したウェブOSと呼ばれるFirefox OSやTizenを搭載したスマートフォンが発表されており、これらは主に低価格機種や開発途上国向け端末から提供される見込みである。
 なお、W3CにおけるHTML5策定作業には、米国のGoogle、Apple、Microsoft、Mozilla、Adobeからのメンバーが多くを占めるが、日本からもKDDI、NTT等が会員として参加しており、W3C内のAutomotive and Web PlatformビジネスグループやWeb and TVインタレストグループに積極的に参加している。

◆Big Data(ビッグデータ)

 クラウドやマルチデバイスによって、デジタルデータが爆発的にネットワーク上に流れ出し、その大量データを集めて瞬時に分析し、何が起きるかを予測し、ビジネスに生かそうというチャレンジが注目を集めている。
 ビッグデータは、数百テラバイトからペタバイト級の大容量データであり、そのデータ源は、ソーシャルメディア、個人作成のコンテンツ、POSデータ、電子カルテ、位置情報、センサーデータ、政府情報など多様で、表中の数値や文字列などの定型データだけでなく、ソーシャルメディア上の文章やイメージなどの非定型データも対象となる。大量のデータを瞬時に集め、データ解析することで、個々のデータにはない新しい価値を生み出すことができ、また、多様なデータを選択、融合、加工、分析して予測することで、さらに大きな価値を生み出すことが期待できる。
 このような処理は、大規模分散処理技術により可能となったもので、大容量かつ多様なデータを、クラウド上の1000台規模のマシーンによって、複数プロセスで分割して処理することで、リアルタイムに近い処理ができる。
 例えば、大量のセンサーから気象情報、地質、微生物、細菌などの情報を集めれば、天候予測や作物 の育成管理、収穫予想が可能になり、電子カルテやバイタルデータを集積すれば、伝染病のパターン予測や疾病対策、予防の研究に活用することもできる。企業の商品開発や、カスタマーサービスの効率化にも貢献する。
 ビッグデータは、金融、保険、政府、医療、ヘルスケア、小売・流通など多くの産業での活用が期待されている。経済協力開発機構(OECD)においても、次世代の新たな経済成長の源泉(New Source of Growth)の一つとして、知的財産権と並んでビッグデータを捉え、その経済成長へのインパクト等を推計するプロジェクトを進めている。

◆復興支援とICT

 2011年3月11日に発生した東日本大震災は、東日本の太平洋岸一帯に甚大な被害をもたらした。被災地域の復旧、復興のための取り組みは官民を挙げて進められている。
 特にICT利活用では、総務省や電気通信事業者等 を中心に、被災地域の通信インフラの復旧や、被災地域からの避難を余儀なくされている被災者の情報受発信活動への支援、教育や医療の環境整備等の新しい町づくりに取り組んでいるところである。
 総務省は、2011年度第1次および第3次補正予算並びに2012年度予算において、次の支援事業を実施した。

(1)被災地域の情報通信基盤の復旧事業を実施する地方公共団体への「情報通信基盤災害復旧事業補助金」による支援
(2)被災した地方公共団体が抱えるさまざまな課題について、ICTを活用した解決の取り組みに対する「被災地域情報化推進事業」を通じた支援
(3)原子力発電所の事故の影響で、地元を離れて全国各地に避難している住民を抱える福島県内の地方公共団体に対する「原子力災害避難住民等交流事業補助金(ICT地域のきずな再生・強化事業)」を通じた支援

 KDDIにおいては、ネットワークの強化として、被災者の方が避難生活を営んでいる仮設住宅エリアで、au携帯電話サービスが快適に利用できるための基地局整備や基地局バッテリーの24時間化および太陽電池を使った「トライブリッド基地局」の取り組みを進めている。また、被災地の受験生に向けてはタブレット端末(多機能携帯端末)を用いたオンライン学習の提供を行ってきた。
 さらに、2012年7月1日には、復興支援活動をより強化するために「復興支援室」を設立し、市役所や地方公共団体への出向活動を通じて、KDDIが持つ豊富なICT利活用の経験・ノウハウを提供しながら、地域住民の方々と協力して被災地の復興に取り組んでいる。