前輪交換で電動自転車に早変わり


普通の自転車を電動自転車に早変わりさせる「前輪」をGeoOrbitalが開発した。60秒で脱着できるなどのメリットが売りだ。

KickstarterのGeoプロジェクトページより
KickstarterのGeoOrbitalプロジェクトページより

車輪を取り替えることで普通の自転車を電動自転車に変身させる製品は、これまでにもいくつか出ているが、TechCrunchが紹介している「GeoOrbital Wheel」は道具不要で60秒で前輪を取り付けられるのがメリットだ。

前輪の中にモーターやバッテリーなど、自転車の電動化に必要なものがすべて入っている。バッテリーにはUSBポートが付いており、スマホなどを充電することもでき、バッテリーだけ取り外して単独でポータブル電源として使うこともできる。

タイヤには空気の代わりに最新の高密度発泡体が詰まっているので、重さや乗り心地は従来のタイヤと変わらない上に絶対にパンクしないというメリットがある。

さらに「全輪駆動」というメリットもある。モーターで前輪が回り、それに加えてペダルを漕ぐと後輪が回るので「全輪駆動」になる。これで雪道なども安定して走行できるそうだ。

サイズは26インチと700cの2種類。700cは28インチと29インチにも適合する。大人用自転車の95%が適合するという。

バッテリーはPanasonic製の36Vリチウムイオンバッテリーを使用。1回の充電でペダル併用だと最大50マイル(約80km)(26インチは最大30マイル)、電動だけだと最大20マイル(26インチは最大12マイル)の走行が可能。

クラウドファンディングのKickstarterで資金調達を開始した。目標の7万5,000ドルを78分間で達成した。調達期間をまだ33日も残して、既に68万ドルを超えている。

市販価格は950ドル。Kickstarterの支援者は499ドルから699ドルで入手できる。発送は2016年11月を予定。

ところで、アメリカでは自転車を駐輪しておくと盗まれることがよくある。本体のフレームを鎖でつないでおいても、タイヤ、ハンドル、サドルなど何でも外せるものを外して持って行ってしまう泥棒もいる。

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この電動自転車の場合には、駐輪するときには大切な前輪を外して持って歩くことが推奨されるので、簡単迅速に脱着ができる点は有用だ。