スマートウォッチのPebbleがポケットコンピュータを開発した。これがいろいろな面で驚きだ。
Pebble Coreという画面のない超小型コンピュータだ。キーホルダーに付けたりクリップで襟元に止めたりできる。

「PebbleがiPod Shuffleを作り直した」とBGRが評しているように、大きさはiPod Shuffleくらいで、Spotifyの音楽を聴くことができる。
ヘッドホンを有線か無線でつなぐことができる。4GBの保存容量があり、Spotifyのプレイリストを500-1,000曲分保存することができる。
これだけなら、単なるデジタルオーディオプレーヤーだが、Coreの実力はそれにとどまらない。
こんなに小さいのに、SIMカードを入れるスロットが付いている。3Gのセルラー回線に接続してストリーミングで音楽を聴くこともできる。
GPSも付いている。RunKeeperなどのフィットネスアプリと連動して、ランニングなどのアクティビティを追跡・記録することができる。
つまり、Coreはディジタルオーディオプレーヤーとフィットネストラッカーを合体させたようなもの。しかしCoreの実力はそれにとどまらない。
緊急SOSボタンというものがある。これは緊急時に押すと3G回線を通じてSMSが位置情報とともに発信される。
ボイスノートという機能もある。ランニング中に閃いたアイデアなどを、音声で録音して保存できる。
これがあれば、ランナーはスマホを持ち歩く(持ち走る)必要がない。
さらに驚きなのは、PebbleがこのCoreと新型スマートウォッチ2機種の提供に向けて、Kickstarterで資金調達を開始したことだ。
目標100万ドルのところ、調達期間を34日も残して800万ドルを超えている。

Pebbleはこれまでに2回、Kickstarterで資金調達をしている。1回目は2012年5月に1,000万ドル超を集め、2回目は2015年3月に2,000万ドル超を集めている。その他にエンジェルやシリーズAで1,538万ドルも集めている。
そんなに資金を集めているのに、まだKickstarterを利用してプロジェクトを進めようとするところも驚きだ。
PebbleにとってKickstarterはもはや資金集めの手段というよりも、製品販売の手段になっている。