アメリカで車を買うのは簡単なようで難しい


アメリカで車を買うのは難しいようで簡単だが、簡単なようで難しい面もある。

cmry02

2016年型のCamry LEのリース料が、当初月290ドルと提示され、その後の交渉によりこちらの要求どおりワランティ(正確には「Excess Wear and Use」。通常の使用による劣化以上の損傷をカバーする保証)込みで月188ドルになったので、喜び勇んでリースの契約手続きに入った。

ファンナンスの担当者がいる別室に通された。通常はここからさまざまなオプションを勧められて、月々の支払額がどんどん高くなる。初めての購入者にとっては恐怖の体験だ。

今回はワランティ込みで月188ドルにしてあるので、他に追加する必要はないはずだ。と思っていたら、担当者が「GAP(Guaranteed Auto Protection)保険」なるものを勧めてきた。

それは何だと尋ねると、万一、車が全損事故や盗難に遭った場合に、保険金とローン残債の差を埋めるものだと言う。保険金は車の市場価値に応じて払われるので、ローン残債が全額補償されるとは限らない。

車は買ってすぐに市場価値が大きく下がるので、買ってすぐに万一のことが起こった場合、保険で支払われる金額はローン残債よりもかなり少なくなるのだそうだ。

GAP保険に入ればその差額を補償してくれるので、その心配がなくなる。月22ドルで済むと言う。これはワランティとは別物だ。是非入っておいたほうがいいと担当者が強く勧める。

しまった。ワランティだけに気を取られて、GAP保険のことを忘れていた。月188ドルのリース料にはワランティが込みと言われて安心していたが、GAP保険のことはまったく頭になかった。

しかし、そんなに必要性の高いものなら、最初からリース料に入れてくれればいいものを。これは落とし穴だった。

GAP保険に入ればアラームも無料で付けてくれて、保険の自己負担分も1,000ドルまでは払ってくれると言われ、さらに特別に月2ドル安くしてくれるというオファーに説得されて、そのGAP保険とやらに入ることにした。これで月々208ドルの支払いになってしまった。

やや悔いの残る買い物になってしまった。落とし穴に落ちないように車を買うのは難しい。