近頃流行りのオンデマンド・デリバリー。中でも、ガソリンを配達してくれるサービスが面白い。ガソリンスタンドを脅かすかもしれない。
ガソリンのデリバリーサービスはいろいろあるようだが、TechCrunchが紹介するYoshi Inc.というスタートアップが面白い。

ガソリンだけでなく、タイヤに空気を入れてくれたり、ワイパーブレードを交換してくれたり、洗車までしてくれたりする。
それに、マイカーを職場の駐車場などに駐車している間に、勝手に来てガソリンを入れてくれるというユニークな特色がある。
「勝手に」と言っても、頼んでもいないのにやってくれるわけではないが、一旦スケジュールを設定すると、あとは忘れていても知らないうちに全部やってくれるというもの。
この「set it and forget it(設定して忘却)」というサービスを、これまでテネシー州ナッシュビルとジョージア州アトランタで提供していたが、このほどサンフランシスコ・ベイエリアにも拡張した。
同社は、給油口のフタがロックされていてもタンクにアクセスできる「Fuel Vault」というシステムを独自開発し、それを搭載したガソリン配達車を製作した。これを使えばガソリンを入れてもらうときに、持ち主が車のところにいる必要がない。
月15ドルで会員になれるが、会員にならなくてもサービスは利用できる。会員になるとガソリン代が割引されるので、消費量が多い場合は会員になった方がお得だ。
とは言え、配達の手間がかかるので、ガソリン価格は通常よりも高目なのではないかと心配になるが、実際には普通と変わらないどころか、その地域の平均価格よりも安く設定しているとのことだ。
ガソリンスタンドに比べると、土地や施設が不要な分、ガソリンを安く提供できる可能性があることは容易に想像できる。
ガソリンスタンドよりも安い価格で、しかも指定した場所に来てくれて、駐車している間に勝手に給油してくれるなら、その方がいいに決まっている。
ガソリンスタンドを使う理由がなくなる。