T-Mobileの新プランにネット中立性違反との批判


T-Mobileが発表したオール無制限の新プランは、ネットワーク中立性のルールに違反する可能性があると、デジタル権利保護団体のEFFが懸念しているようだ。

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T-Mobileの新プランはビデオをスタンダード品質(480p)に落とす代わりに、高速データを無制限に利用できるというもの。月25ドルの超過料金を支払えば高品質でビデオを視聴できるオプションもある。

これに対し、The Daily Dotによると、ネット中立性ルールの順守に目を光らせているEFF(Electronic Frontier Foundation)が、まだ情報収集中としながらも、これまでに把握した範囲では違反の可能性が高いと述べている。

EFFの見方によれば、高品質のオプションについて超過料金を取ることが問題で、さらにビデオだけ品質を落とすというのも違反の可能性があるそうだ。

ところがT-Mobileの現行のオール無制限プラン(ビデオの品質を落とさないもの)は新プランよりも25ドル高いので、新プランに25ドルを上乗せすると現行のプランと同じことになる。

すなわち新プランは実質的に、高品質のオプションを選択した顧客から超過料金を取るというよりも、低品質のオプションを選択した顧客に対して料金を割引きするということだ。

もしT-Mobileがそういう見せ方をしていれば、EFFの見方も少しは違ったのではないかという気もするが、見せ方はどうあれ、いずれにせよこれは顧客の選択の問題で、消費者保護上は問題ないと思われる。

結局EFFは何をしたいのだろうか。25ドルの超過料金を支払わなくても、高品質のビデオが視聴できるようにしたいのか。

それはそれで消費者にとってはありがたいことではあるが。