FCCがAT&Tのゼロレーティングを問題視

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FCCがAT&Tに、ゼロレーティングに対する懸念を伝えるレターを送った。

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AT&Tは9月にDirecTVのアプリを更新した際に、このアプリを使ってモバイル端末でビデオを視聴したときはワイヤレスサービスのデータ使用料がかからないようにする、いわゆる「ゼロレーティング」を適用した。

AT&Tはまた、今年中に提供開始を予定しているOTTストリーミングサービスの「DirecTV Now」についても、同様に「ゼロレーティング」を適用することにしている。

これに対し、FCCが、AT&Tの措置は競争を阻害し消費者の利益を損なう懸念があるとするレターをAT&Tに送付したと、The Wall Street Journalが報じた。

AT&Tが傘下のDirecTVのサービスを優遇することとなり、それ以外のサービスが利用されにくくなるというのが大きな懸念だ。

一方、AT&Tは、データの使用料が無料になることは消費者にとって利益になると反論し、他の動画サービスのプロバイダーも希望すればスポンサードデータを使って消費者にデータの使用料がかからないようにすることができると主張した。

さらに、AT&Tはどのプロバイダーに対しても同じ条件で最低額のホールセール料金を適用していると述べ、子会社のDirecTVにも同じ料金を適用しているとして、公平性を強調している。

それに対して、FCCは、DirecTVからAT&Tに料金を支払っても、それは社内に留まるもので、AT&Tにとって実質的にコストがかからないものであるため、外部のプロバイダーがAT&Tに支払う場合と同一視はできないと指摘している。

FCCは懸念の根拠としてネット中立性ルールを持ち出し、AT&Tに11月21日までに釈明するよう求めている。

なお、FCCはAT&Tの措置に対してのみ懸念を示したもので、ゼロレーティング一般について問題視しているわけではない。

特にAT&TはDirecTVとの合併の際に、ネット中立性ルールを守り、身内のコンテンツだけデータをカウントしないなんてことは決してしてはならないとの条件を課されている。

この条件は固定ブロードバンドについてのものだとAT&Tは言い張るのかもしれないが、ネット中立性の精神は固定にも無線にも宿っている。

その肝心なネット中立性ルールもトランプ次期大統領が廃止してしまう可能性もあるから要注意だ。