Uberのドライバー懐柔策


Uberがドライバーの懐柔策として、乗客からの謝辞を伝えるステッカーをアプリに導入した。

Uberのドライバーは待遇に関してかなり不満を持っているようだ。アプリ上で乗客からチップがもらえるようになっていないことも不満の一つだ。

先日の正社員か請負かの訴訟では和解案が示され、ドライバーは乗客にチップを要求してもいいことにはなったが、あからさまに要求したり、チップがもらえなかったからといって不機嫌になったりすると評価が下がる心配もあるので、悩ましいところだ。

そんな状況でいかにしてドライバーをハッピーにさせるか、それが問題だ。

これを解決するための一助とすべく、Uberが導入したのが、アプリ上で乗客がドライバーに謝辞を告げられる「Compliments」というシステム。

乗客はドライバーをまず星の数で5段階評価をした後に、少し具体的な気持ちを表現した謝辞・ステッカーを選ぶことができる。

Uberの発表文書より
Uberの発表文書より

例えば、「Neat and Tidy(きちんとしている)」、「Excellent Service(サービスが素晴らしい)」、「Above and Beyond(期待以上)」、「Awesome Music(音楽が最高)」、「Cool Car(車がカッコいい)」、「Entertaining Driver(ドライバーがエンターテイナー)」などが用意されている。

ドライバーもドライバーなりに、乗客に喜んでもらえるよう工夫したり努力したりしている。それが認めてもらえ、適正に評価してもらえることがドライバーにとっての喜びになる。

また「Comliments」は時には「お世辞」にもなる。お世辞でも言われればうれしい、という人間関係の一面を利用して、ドライバーの満足感を高めようとする工夫でもある。

果たしてこれでドライバーの満足感をどれだけ高められるか。欲を言えばもう少し実利的なメリットがほしい気がしないでもない。

例えば、ステッカーを5個集めるとドーナツが1個もらえるというのはどうだろうか。