Googleの自動運転車の人材が離散

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Googleの自動運転車の開発に携わった人材が多数流出している。

Googleは12月13日に、自動運転車の開発部門をスピンアウトして「Waymo」という子会社にしたことを発表したが、これは同時に自動運転車開発プロジェクトの縮小でもある。

The Informationによれば、Googleは自動運転車を自社で独自に開発するのをやめて、自動車メーカーと提携して進める方向にハンドルを切った。

手始めにFiat Chrysler(FCA)と提携して5月から共同開発を進めてきたが、このほど初めて試作車を披露した。

Waymoのブログより

FCAのハイブリッドミニバン「Chrisler Pacifica」にWaymoの技術によるコンピュータやセンサーなどを搭載したもの。これが新たに100台、Waymoの自動運転車両として追加される。

来年早々から公道で走行テストや実験的運用を行う。また他の自動車メーカーとの提携も進める。

Googleとしては自動運転車そのものの開発・製造よりも、自動運転車を使ったタクシーやライドシェアリングなどの技術やサービスの開発・運用の方に重点をシフトする。

すなわち、Uberなどと真っ向から競合することになる。そのUberにGoogleから人材がどんどん流れているというから、ただ事ではない。

The Informationが「Google’s Car Diaspora(離散)」と題する記事を掲載した。これまでGoogleの自動運転車開発に関わっていた人材が多数流出している様子を伝えている。

過去1年の間に幹部クラスだけで少なくとも十数人が離散しているという。その流出先はUberや新たに立ち上げた自動運転車のスタートアップなど。

離散した幹部の中には、Googleの自動運転車開発チームを率いていたChris Armson氏もいる。同氏は独自にスタートアップを立ち上げるものと見られている。

2016年初めにGoogleを辞めて自動運転トラックのスタートアップ「Otto」を立ち上げたAnthony Levandowski氏とDon Burnette氏もいる。Ottoは8月にUberに買収された。両名を含め、Uberに移った元Google幹部は少なくとも7人はいる。

Googleを辞めて、Google本社の隣に自動運転車のスタートアップ「Nuro」を立ち上げた人たちもいる。Googleの自動運転車部門からエンジニアやマネージャが少なくとも6人は移籍し、既に30人前後の従業員を抱える会社になっている。

そんなに人材が流出してしまって、Googleは大丈夫なのかと心配になるが、Waymoにはまだ人材がたくさん残っている。従業員は500人もいる。プロジェクトに8年間携わっているベテランのDmitri Dolgov氏も引き続き自動運転車のソフトウェア開発責任者として留まっている。

自動運転車をめぐる競争が激しくなる様相を呈している。Googleにいた人たち同士の競争になることも十分予想される。