大統領就任式に呼ばれた有名人や出演依頼を受けたアーティストたちがどんな言い訳をして断ったかをNewsweek誌がまとめている。
トランプの大統領就任式は、学校でみんなから嫌われているお金持ちの家のガキ大将のお誕生日パーティーのようなもの。誰も行きたくはないが、下手な理由で欠席すると「態度が悪い」と言われていじめられるのが怖い。
そんな厳しい状況下で有名人たちは今回どんな言い訳をしたのか。
- ジョージ・HW・ブッシュ元大統領(父ブッシュ): 冗談でなく死にそうなので(肺炎で集中治療中)
- エルトン・ジョン: トランプを支持していないので
- ジェニファー・ホリデイ: ファンが怒るので
- ザ・Bストリート・バンド: ボスが怒るので
- セリーヌ・ディオン: ラスベガスにいるので
- アンドレア・ボチェッリ: 反動が怖いので
- マリー・オズモンド: 政治とは距離を置いているので
- R・ケリー: 単に出ない。それだけ。
- ポール・アンカ: 少しでも長く息子と過ごしたいので
- ワシントンDCの高校のマーチングバンド: 再編成中なので
- キッス: もっといいオファーがあるので(ヨーロッパ公演ツアーを予定)
- モービー: 笑いが止まらないので
- ガース・ブルックス: シンシナチにいるので(大統領就任式よりもシンシナチを優先した史上初のケースとなるだろう)
- デイヴィッド・フォスター: 暗殺が怖いので(出たいのはやまやまだが、友人やファンが怒るので)
- シャルロット・チャーチ:? ? ? ?
- レベッカ・ファーガソン: 曲目が折り合わなかったので(「奇妙な果実(Strange Fruit)」(人種差別を告発する歌)を歌いたかったのに認められなかった)
- 民主党議員約65人: 公民権運動の政治家、ジョン・ルイス氏を攻撃したので、その他諸々の理由で
- モルモンタバナクル合唱団: トランプはファシストなので
- ザ・ロケッツ: 政治の考え方が違うので/あそこを捉まれたくないので(出演はするものの、多くの団員がいろいろな理由で辞退した)
- フランク・シナトラ: 死んでいるので(娘が亡き父の意思を代弁)
当てにしていた有名人たちにことごとく断られた結果、就任式前夜のコンサートはカントリー主体の地味なものになり、まったく盛り上がらずに終わった。「大惨事」だったとの記事も。
コンサートの中で注目すべきはDJ・ラヴィドラムスがドラムを披露している間に踊っていた謎のダンサーたち。「ロケットボット」と紹介されたが正体は不明。おそらく「ザ・ロケッツ」と思われる。宇宙服で顔も全身も隠しているので、誰だかまったくわからない。
「あの銀色のダンサーたちは誰だ?」といった疑問がネット上に噴出した。英Mirror誌は「スペースマン」として報じた。
「偉大なアメリカを取り戻す」がテーマのコンサートが「いったい全体何?」のコンサートになってしまったとの声がTwitterで呟かれたりもしている。
本当は出たくはないのだけれど出ざるを得ない(または出たいけれど顔は見せたくない)ダンサーたちの苦渋の決断がうかがえる。