Amazon EchoとGoogle Homeが抱える問題


Amazon EcoやGoogle Homeはアプリのリテンションが問題だ。

VoiceLabsの調査によると、Amazon EchoやGoogle Homeなどのボイスファースト機器はアプリのリテンション率が低いという問題を抱えている。

ハードウェアの出荷は順調だ。ボイスファースト機器の出荷台数は2015年には170万台だったのが、2016年には650万台に伸びた。2017年には2,450万台となり、トータルで3,300万台が出回るとVoiceLabsが予想している。

それぞれの機器に搭載されているAIソフトウェア(AmazonはAlexa、GoogleはGoogle Assistant)は、それぞれ得意分野を伸ばして差別化を図ろうとしているが、今のところ大差はない。

問題はアプリ。Amazon Echoの音声アプリ(スキル)は量的には順調に伸びている。2016年6月には1,000種類だったのが2017年1月には7,000種類になった。

Alexaのスキル数(VoiceLabs)のレポートより
Alexaのスキル数(VoiceLabs)の調査レポートより

ところが、アプリを使い始めたユーザが、第2週目にもアクティブに使っている率は3%しかない。つまり使い続ける人が少ないことを示す。

ちなみに、一般的なアプリの1週間後の平均リテンション率はAndroidで13%、iOSで11%。

現在7,000種類以上あるAlexaのスキルはのうち、ユーザレビューがゼロか1件しかないものが69%もある。つまりあまり使われていないことを示す。

すなわち、巷には音声アプリが溢れているが、ほとんどが使われていない「ゾンビアプリ」ということだ。

筆者もAmazon Echoをかれこれ9か月ほど使っているが、最近は照明のオン・オフ以外はまったく使わなくなった。