SprintとT-MobileがスーパーボウルでVerizonを過激に攻撃


SprintとT-Mobileが第51回スーパーボウルでともにVerizonを過激に攻撃するCMを流した。

SprintのCM「Extreme Measures(過激な手段)」は父親と二人の子供が登場。父親が自分の身代わりのマネキン人形を車に乗せて崖から落とし、「お父さんは死んだ」と子供たちに告げる。

SprintのCM「Extreme Measure」/YouTubeより
SprintのCM「Extreme Measures」より

そこへ、Verizonの広告マンからSprintの広告マンに転身したポールが登場。父親が死んだことにしてVerizonの契約を解除しようとの意図を見抜き、「Sprintに乗り換えるだけでよかったのに」と伝える。Sprintのネットワークの信頼性はVerizonに比べて1%も違わないのに料金はVerizonより50%も安くなることも説明。

それを聞いた父親は「しまった」と後悔するが、時すでに遅し。

一方、T-Mobileはこのスーパーボウルで4つのCMを流したが、そのうちの1つ、「Punished」は、話題沸騰の映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』のパロディーだ。

映画の主人公アナに扮するのはクリステン・シャール。「支配者」の男が彼女のために特別に用意したのが「Verizonの電話機」という道具。これはデータが上限を超えるたびに罰が与えられるというもの。

T-MobileのCM「Punished」より
T-MobileのCM「Punished」より

ムービーのストリーミングを観ると罰が与えられることや、わかりにくくて苦痛の多い請求書が来ることも、彼女の興奮を高めた。

ワイヤレスの苦痛に喜びを感じるならVerizonを選べばいい。そうでないならT-Mobileを選ぼう、とのメッセージ。

T-Mobileの攻撃はこれで止まらない。追い討ちをかけるように「NSFWireless」というCMも流した。これは文字どおり「NSFW(Not Safe For Work:職場には不適切)」な内容を含むので要注意。

先のCMで主人公のアナを演じたクリステン・シャールがVerizonのカスタマーサービスに電話をかけ、「データ上限を超えてしまったのだけれど、どんな罰を与えてくれるの」と問う。

T-MobileのCM「NSFWireless」より
T-MobileのCM「NSFWireless」より

カスタマーサービスの男性が「超過料金と税金と諸費用がかかります」と言うと、「そこのところ、もう一回言って」とクリステン。男性が「税金と諸費用」と繰り返すと、クリステンは苦痛のあまり途方もない喘ぎ声を発する。

これに限らず、今回のスーパーボウルでは過激なCMが目立った。Kiaの「Hero’s Journey」も環境保護のテーマに似合わず超過激だ。

CMは世相を反映する。