SprintがVerizonに顧客を奪われている


Verizonが導入したデータ無制限プランにより、Sprintが顧客を奪われているようだ。

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Verizonが2月にデータ無制限プランを復活したことでワイヤレス業界は競争が激化しているが、これによりSprintが打撃を受け、顧客を奪われている。

3月7日にドイツ銀行の投資家向けコンファレンスにおいて、SprintのCFOのTarek Robbiati氏がこれを遠回しに認める発言を行った、とBGRが伝えている。

Robbiati氏によれば、Sprintは当四半期に解約率が改善すると見込んでいたが、無制限プランによる競争の激化で解約率は横ばいになる見通しとなったそうだ。

すなわちSprintが予想以上に顧客を奪われているということになる。

SprintとVerizonとでは、料金的にはSprintの方が圧倒的に安いが、ネットワークの品質やカバレッジではVerizonの方が圧倒的に強い。

Sprintとしてはネットワークでは勝ち目がないので料金を下げるしかない。すると収益が悪化して、ネットワークの改善に回す資金がなくなる。するとますます競争上不利になる、という悪循環に陥っていると、同誌が指摘する。

同誌はまた、結局Sprintは合併するしか道がなくなるのではないかとも述べている。合併相手として一番有望なのはT-Mobile。両社が合併するとネットワークの競争力は問題ない。周波数も豊富にある。

ただし料金競争は終息するだろうから、利用者にとっては必ずしもいいニュースではない。