Appleがスマートホームスピーカーに参戦


Appleがスマートホームスピーカー「HomePod」を発表した。

Bloombergが事前に非公式情報として伝えていたが、6月5日のWWDC(世界開発者会議)で正式に発表した。

Appleのホームページより
Appleのホームページより

HomePodは、音声アシスト機能(Siri)が使えるスマートホームスピーカー。Amazon EchoやGoogle Homeに対抗するもの。

販売開始までは少し間があり、米国、英国、オーストラリアで12月に開始し、他の国では2018年の開始となる。価格は1台349ドル。

他社と違うところは、バーチャルサラウンド技術を使用して、大音量でクリアなサウンドが楽しめること。部屋の広さや構造を認識して、それに応じて最適なサウンドを発する。

Appleの製品ラインアップとのシームレスな連携ができるというのもメリットだ。

AppleにはスマートホームとしてHomeKitというフレームワークがあり、音楽アプリとしてはApple Musicがあり、TVストリーミング装置としてはApple TVがある。

これにスマートスピーカーが加わり、各サービスとつながったりコントロールしたりできるようになることで、それぞれのサービスの利用も促進されることが期待できる。

Appleの強みは根強いAppleファンがいることと、Apple製品同士だと連携しやすく使い勝手がいいことだ。これで一挙に市場シェアをさらってしまう可能性がある。ただし、今回の競争相手はなかなか手強い。

Appleが参入するスマートホームスピーカー市場では、今のところAmazon Echoが圧倒的な支配力を発揮している。

eMarketerによれば、米国では2017年に3,560万人が音声アシスト機能付きのスマートホームスピーカーを使用すると見込まれ、そのうちAmazon Echoが70.6%を占めると見られている。

eMarketerより
eMarketerより

この構図が今後1-2年でどう変わるのかが興味深い。