Amazonは有り金はたいてWhole Foodsを買う


Amazonは有り金をはたいてWhole Foodsを買うことになる。

ヘルシーフードの高級スーパーのWhole Foods MarketをAmazonが137億ドルで買収するというニュースは世間を驚かせた。1株あたり42ドルで、現金で買い取るということだ。

驚きの理由の一つは、2年半前にWhole FoodsのCEOのJohn Mackey氏が、「Amazonのグロサリー進出は大失敗する」と予言していたからだ。

それがどうしてこんな話になったのか。同CEOが言うには、共通の友人がセットアップした「ブラインドデート」で「一目惚れ」したからだそうだ。

とは言え、まだ今の時点では、同氏の予言が間違っていたと言い切れる段階ではない。市場でも失敗するんじゃないかと心配する声が上がっている。

心配の種の一つとして、Seeking AlphaでStone Fox Capitalが指摘しているように、買収でAmazonは手持ちの現金を使い果たすことになる。

同記事によれば、Amazonの2017年3月末の時点で、215億ドルの現金があるが、負債が77億ドルあるので、正味の現金は138億ドルしかない。

Amazonの2017年第1四半期決算報告書より
Amazonの2017年第1四半期決算報告書より

すなわち、Whole Foodsを買い取ると、ほとんど手持ちの現金がなくなってしまう。

しかもBarcleysによれば、Whole Foodsの目標株価は48ドルで、他社もWhole Foodsの買収に名乗りを上げて、競り合いになる可能性があるとのことだ。

たとえAmazonが競り勝ったとしても買収金額は上がってしまうので、手持ちの現金はマイナスになってしまう可能性がある。

いろいろと心配の種は尽きない。