McDonald’sが未来のレストランに変わる


McDonald’sが今年中に2,500店舗でカウンターをデジタルキオスクに置換すると報じられた。

タッチパネルで注文を受け付けるデジタルキオスクは既にニューヨークなどいつくかの都市で導入されているが、今のところ従来のカウンターも併設されていて、どちらでも注文することができる。

McDonald'sのYouTube動画より
McDonald’sのYouTube動画より

CNBCなどが報じた「未来の体験」と称する今度の新施策は、注文を受け付けるカウンターをすべてセルフサービスのデジタルキオスクに置き換えてしまうもの。

顧客が直接入力して注文することにより、注文プロセスを迅速化し、聞き間違いや入力ミスなどによる誤注文を減らすとともに、顧客にメニューをカスタマイズできる余地を広げ、きめ細かなニーズに対応することができる。

たしかにサービス改善につながる可能性はあるが、カウンターの受付をしている人たちは仕事がなくなり、解雇されるのではないかと心配していることだろう。

機械が人間に取って代わる未来のレストランがいよいよ登場するのかとの思いを抱かせる。

この情報はMcDonald’sが正式に発表したものではなく、投資会社のCowenがレポートの中で述べたもの。

Business Insiderによれば、当のMcDonald’sは、そんな計画はないと否定している。デジタルキオスクの導入を進めていることは事実だが、人員削減を目的としたものではないと述べている。

デジタルキオスクの導入で、カウンターの要員は減るかもしれないが、その人たちには別の仕事が割り振られるので、解雇の心配はないとしている。

実際、これまでにデジタルキオスクを導入した店舗では売上が1年目で5-6%、2年目で2%増えており、それに伴って新たな要員も必要になっているという。

テーブルまで配膳するサービスや、コンシェルジュのようなサービスなど、顧客のニーズに応える体制を拡充し、顧客にとっての食事体験の向上を図ることも可能になる。

デジタル注文システムの導入では先行しているサンドイッチチェーンのPanera Breadでも、要員の配置替えが進行している。テーブルまで配膳するサービスや、出前サービスも開始し、2017年末までに1万人以上を新規に雇用すると発表している。

機械化で人手が不要になる可能性は、しばらくはなさそうだ。