iPhone Xで変わらなかったもの


Appleが9月12日に発表したiPhoneの最上位機種「iPhone X」は、これまでのiPhoneから大きく変わったが、変わらなかったものもある。

今年は初代iPhoneが登場してから10周年。この節目のイベントで発表された最新の最上位機種「iPhone X(テン)」は、スマホの新時代の到来と言えるほどの存在感。おかげで同時に発表された最新機種の「iPhone 8/8 Plus」の影が薄くなってしまった。

これまでのiPhoneの「進化(evolution)」であるiPhone 8/8 Plusに対して、iPhone Xは「革命(revolution)」とも言えるほど大きく変わった。

形状面での大きな変化は全面スクリーンになったこと。本体の端から端までが全部がディスプレイで、ホームボタンがなくなった。ホーム画面を表示させるには、画面を下から上にスワイプする。また、初めてOLED(有機EL)ディスプレイが採用された。OLEDは画面の焼付きが心配されるが、9To5Macによれば防止措置が講じられている模様だ。

機能面では顔認証が採用されたのが大きな変化だ。これまでの指紋認証の代わりに顔認証で、ロック解除や認証や支払いなどが可能になる。すなわち顔がパスワードになる。これぞ「顔パス」。顔の筋肉の細かい動きも認識できるTrueDepthカメラで、顔の表情を動物絵文字で伝える「Animoji」も使えるようになる。これは楽しそうだ。

他にも変わった点はあるが、一番大きな変化は価格だ。容量が64GBのモデルで999ドル、256GBモデルは1,149ドル。早速「スマホに1,000ドルは高すぎる」とのが出ている。

ただし、昔からずっと変わっていない点もある。宣伝用のiPhoneの写真の時刻表示が相変わらず「9:41」だ。

Appleのホームページより

The Atlanticによれば、キーノートスピーチの中で最重要の発表は開始から40分後に行うことにしていたので、初代iPhoneの発表時に宣伝用の写真にも実際に近い時刻が表示されるように「9:41」にしたそうだ。それ以来、それを踏襲して同じ時刻を使っているとのことだ。

もっとも、スティーブ・ジョブズが初代iPhoneを発表したのは実際には9時42分だったので、「9:42」を採用していた時期もあったようだ。