割高チケットの謎が解けた


日本のオンラインショッピングサイトには、それほど希少価値があるとは思えない商品券などのチケットを額面より高い値段で販売しているものがある。こんなものに何の意味があるのかが謎だったが、先日それが解明された。

Yahoo! JAPANのショッピングサイトで、額面500円の優待券を450円で販売していた。出品者は「カクヤスチケットコム」とある。これが格安かどうかは人によって評価が分かれるところだろうが、問題はこれを購入する際に、送料が全国一律に190円かかってしまうこと。すなわち、500円分の食事をするために640円も支払うことになる。これでは格安どころか割高チケットだ。それなら、チケットなんか買わずに現金で500円払った方がましではないか。こんなものを買う人がいるのか。

Yahoo! JAPANのショッピングサイトより

他にも額面500円の図書カードを519円で販売したり、額面1,000円のQUOカードを1,060円で販売したりしている。これにさらに送料が追加されるのだから馬鹿げている。これを買う人の気が知れないし、これを売る人の気も知れない、と思っていた。

ところが、先日、たまたまこの疑問が解明される出来事があった。Yahoo! JAPANから「まもなくポイントが失効します」との通知が来た。何かの折に付与されたTポイントが期間固定のもので、あと1日で失効するという。

せっかくもらったポイントをみすみす失効させてしまうのはもったいない。何か使える道はないかとショッピングサイト内を探していたら、Tポイントで支払えるこの優待券に出くわしたという次第だ。

タダで付与されたポイントを使うだけなら、割高なチケットでも抵抗はない。額面より高くてもそれほど抵抗はない。まして、額面より多少なりとも安くなっている上記の優待券は魅力的だ。だんだんこれが格安に見えてきた。こういう買い方を「ポイント消化」という言うらしい。

こんな「文化」はアメリカにはあるのかどうか定かではないが、少なくとも今まで見かけたことはない。