夏時間になって思うこと


3月11日から夏時間になった。ずっと夏時間のままにすればいいのにとも思うが、簡単ではないようだ

ペブルビーチにて

冬時間(標準時間)から夏時間に切り替わる時というのは、日曜日の午前2時が3時になるので睡眠時間が1時間減ることになり、とても損した気分になる。

切り替わった直後は軽い時差ボケ状態となり、交通事故が増えたり仕事の作業効率が落ちたりしやすくなるというデメリットが指摘されている。それによって実際に省エネなどにどれほど効果があるのかも疑問視されている。そもそも夏時間なんていらないのではないかという議論もなされている。

一方、夏時間は夕方遅い時間まで明るいというメリットもある。夜8時頃でもまだ明るいこともある。夕方早く暗くなると早く家に帰らなければとか、早く寝なければという気分になって、何事も消極的になってしまうが、遅くまで明るいともっと長居しようとか、もう一軒行こうとか、いろいろな形で活動が活発になる。これにより消費が増えて景気が良くなるとの意見もある。

問題点を整理すると、結局、夏時間そのものには問題はないが、切り替えが問題だということになる。それならずっと夏時間のままにしておけばいいのではないかという考えが出てもおかしくはない。

実際、フロリダ州議会は、1年中夏時間を採用するという法案を可決した。州知事が署名すれば発効することになる。

ところが、夏時間を採用しない、すなわち1年中冬時間を採用するという選択をすることはできるが、冬時間を採用しない、すなわち1年中夏時間を採用するということを決める権限は州政府にはない。これは連邦政府の管轄だ。

よって、この法案には「連邦議会が法律を改正して1年中夏時間を採用する権限を州に与えた場合」という条件が付いている。

この法案に州知事が署名して発効したところで、連邦議会が法律を改正しなければ、事態は何も変わらない。

連邦議会は関税、銃規制、移民問題等、重要な問題が山積する中で、夏時間に関する法律を改正するのかどうか、その動向が注目される。