ComcastとNetflixが提携関係を強化すると発表した。

ComcastとNetflixはこれまでも提携していた。2016年11月には、NetflixのコンテンツがXfinity X1プラットフォームでシームレスに視聴できるようになった。
両社はそれにとどまらず、もっと関係を強化しようとしているようだ。
たとえば、ComcastのTVパッケージにNetflixを追加したり、Netflixの料金をComcastの請求書上でまとめて精算できるようにもするそうだ。
昨今の「コードカッティング」の動きからすれば、ComcastにとってNetflixは競争相手ということになるが、他方では提携や協業の相手にもなるということ。
実際、NetflixはComcastの顧客にも人気があり、X1の顧客の半数近くがNetflixのアクティブな視聴者であり、Netflixの視聴手段として最もよく利用されているプラットフォームがX1だということなので、両社はもともと競争よりは協力の方を推し進めるのが自然だと言ってもいいくらいだ。
両社が接近している背景には、AT&TとTime Warnerの合併の動きがあると、Engadgetが指摘している。
Time Warnerの傘下にはNetflixのライバルのHBOがある。HBOがAT&Tの配下になってしまうと、HBOの配信料などの提供条件がAT&Tの意のまま、もしくは「忖度」が働いてしまう可能性がある。
Comcastとしては対抗上、Netflixとの関係を強化しておきたいと考えるのは自然な成り行きだ。合併を考えてもおかしくないほどだ。
ところで、Netflixにとっては別にHuluというライバル会社がある。このHuluにはComcastはNBCUniversalを通じて30%を出資しているという関係がある。
Huluを差し置いてNetflixと仲良くしてもいいのか、と他人事ながら心配になる。