Amazonがホテル向けのAlexaを提供


Amazonがホテル向けに最適化したAIアシスタント「Alexa for Hospitality」を提供する。

Amazonのホームページより

ホテルの客室にスマートスピーカーを置くというアイデアは、いいような悪いような。実際に置いているところもあるが、数は少ない。今後増えるかどうかは使い勝手によるところも大きい。

Amazonは「Alexa for Hospitality」で、ホテル業界にとって使い勝手が良くなるようにAlexaを最適化した。さらに個々のホテルに合わせてカスタマイズして提供する。

ルームサービスの注文、タオルの補充、温度・照明・ブラインド等のコントロールなどが、Alexaに音声で指示するだけでできるようになる。

ホテルの施設や周辺のレストラン情報等に関する質問にも答えてくれる。その他、一般的な質問に答えてくれたり、ニュースを伝えたり、音楽を流したりと、可能性は無限に広がる。

ゲストにとっては、専属のコンシェルジュがいるようなもので、顧客満足度が向上する可能性はある。

ホテル側にとっても、なんでもかんでもフロントに電話されるよりは、ゲストの要求をスピーカーで一旦受け止めて、分別して、ローカルでできることは処理して、必要なものだけフロントに取り次いでもらうことで、業務の効率化を図ることができる。

The Vergeによれば、Marriott Internationalが「Alexa for Hospitality」を今夏に特定のホテルに導入予定とのことだ。Wynn Las Vegasは、Alexaがホテル向けに最適化される前から、既に各客室にEchoを置いている。

懸念事項としては、プライバシーの問題がある。盗聴されるとか、知らないうちに会話が録音されて誰かに送られるといった心配は、個人所有のEcho/Alexaでも同様だ。

ホテルの場合はそれに加えて、前のゲストが使った履歴や設定などが残っていて、次のゲストやホテルの関係者に知られてしまうといった問題もある。

そのような問題がないよう必要な措置を講じることとしているようだが、その辺は心配し始めたらキリがない。

そのような心配を吹き飛ばすような便利で楽しい使い方ができることを期待したい。