キャリアは「無制限」の意味を知らない

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近頃のキャリアは「無制限」の意味を知らない、との批判が相次いでいる。

米キャリアのワイヤレスサービスの無制限プランについては、制限が多いとの批判が以前からあるが、最近、新たなプランやオファーが出たことで、この批判が再び喧しくなっている。

まずは、Verizonが6月18日に開始した新プラン「above unlimited」について。

Verizonは既存の無制限プラン「go unlimited」と「beyond unlimited」に加えて、上位プランの「above unlimited」を導入した。

Verizonの無制限プラン(Verizonの発表文書より)

新プランはネットワークの混雑時にデータの速度制限をかける基準を75GB(「beyond」は22GB)に引き上げたのが大きな特徴。その他、高速モバイルホットスポットが20GBまで(「beyond」は15GBまで)、海外130か国で使えるTravelPassが月に5日分まで込み、500GBのクラウド付きといった特典がついて、1回線で月95ドル(「beyond」は85ドル)、4回線だと1回線あたり月60ドル(「beyond」は50ドル)。

要するに、今までの最上位の無制限プランよりも少し条件を良くして料金を引き上げたもの。

これに対し、Gizmodeは、「Verizonは『無制限』の意味をわかっていない」と批判する。そもそも無制限プランに制限をかけることがおかしい。無制限プランが3種類もあるのはおかしい。真に無制限ならば1種類になるはずではないか、というもの。

他のキャリアのプランも同じようなものであり、「無制限」と呼ぶことを許されるプランを提供しているキャリアは皆無だと批判している。

USA Todayも、近頃のキャリアは「無制限」という言葉が好きだが、最近VerizonとSprintはさらに「無制限」の定義を追加した、と述べて、制限の多い無制限プランを批判している。

同紙が批判するSprintの新たな「無制限」とは、6月8日に開始した月15ドルの無制限プラン「Unlimited Kickstart」。

Sprintの発表文書より

これは例によってビデオの品質が480p、音楽は500kbps、ゲームは2Mbpsに制限されるなど定番の制限に加え、端末は定価で買うか持ち込みに限られ、他社から電話番号を移行しなければならないという制限もある。

しかも、これを利用するためには、Sprintが顧客のクレジットスコアのフルレポートを入手することを承諾しなければならない。すなわち、信用力の高い人でないとダメ、という厳しい制限がある。

さらに同紙は、これは「極めて期間が限定されたオファー」と指摘する。たった1週間で終了してしまったからだ。

こんなに制限の多いものをよく「無制限」と言えたものだ、というのが批判の骨子。

しかし、よくよく考えてみれば、無限大にいろいろな数字を足したり引いたりしても、やはり無限大だ。

同じ理屈を適用すれば、無制限にいろいろな特典を足したり引いたりしても、やはり無制限と言えなくもないかも。