カリフォルニア州でネット中立性ルールが復活

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FCCが撤廃したネット中立性ルールがカリフォルニア州で復活する見通しとなった。

カリフォルニア州の上院は6月初めに厳格なネット中立性ルールを復活する法案を可決したが、その後AT&TやComcastなど反対派の強力なロビー活動により、下院の通信委員会で修正され骨抜きにされてしまった。

修正された法案では、差別的なゼロレーティングを禁止する条項など、原法案の重要な部分が削除されてしまった。これではネット中立性ルールが形骸化してしまう。

この下院委員会での採決は不自然だった。骨抜きにされた修正法案について質疑応答や討論をする前に、しかも原法案の提出者であるスコット・ウィーナー上院議員に意見を述べる機会を与える前に、採決してしまった。

AT&TやComcastの政治力の強さを思い知らされた形だが、政治的腐敗を疑う声も出ている。

それはさておき、Ars Technicaによれば、その後妥協案の作成に向けて上院と下院の関係者の間で調整が行われ、7月5日、若干の修正がほどこされたものの基本的には原法案が意図した厳格なネット中立性ルールを復活させることで合意に至ったとのことだ。

あれほど乖離があった法案がどのように妥協に至ったのかが興味深いが、妥協案の文面を含め詳細はまだ明らかにされていない。

Ars Technicaがウィーナー上院議員の事務所から聞き出したところによれば、特定のアプリケーション等に対する差別的な料金設定を禁止した条項が妥協案では削除されたが、ゼロレーティングは別、ということになったようだ。

すなわち、特定のコンテンツやサービスのトラフィックに関して、基本的な料金プランに加えて追加料金等を設定することは可能だが、基本的な料金プラン上で特定のトラフィックに関してデータ料がかからないようにすることは不可、ということになったらしい。

これで本当に原法案が意図していた差別的なゼロレーティングの禁止が確保されるのか、どこかに抜け穴があるのではとの心配はあるが、とりあえず「全米一厳格なネット中立性ルール」が出来上がった模様だ。

今後、妥協案について下院の本会議で可決された後、上院の承認手続きを経て、州知事が署名して発効の運びとなるが、議会が1か月間の夏休みに入るため、動き出すのは8月6日以降となる。