ライドシェアリングのUberがバイクシェアリングのLimeに接近し始めた。

Limeは、7月9日、シリーズC投資ラウンドで3億3,500万ドルの資金を調達すると発表した。出資者としてUberが参加することも明らかにした。Limeの企業評価額は11億ドル。
Limeはステーションを設置しない「ドックレス 」方式により自転車、電動アシスト自転車、電動スクーター(キックスケーター)のシェアリングサービスを展開している。
UberはまたLimeと提携し、Limeの電動スクーターをUberのライドシェアリングアプリ上でも借りられるようにする。
Uberは4月に別のバイクシェアリング事業者であるJUMP Bikesを買収している。JUMPもドックレス方式による電動アシスト自転車のシェアリングサービスを展開している。
7月初めにはライドシェアリングでUberのライバル会社であるLyftがバイクシェアリングのMotivateを買収することで合意したと発表している。
Motivateは主要都市でステーション設置型のバイクシェアリングを展開する全米最大の事業者。Lyftがこれを傘下に収めてバイクシェアリング市場での存在感を一気に高めたところ。
それに対抗して、Uberがドックレス方式のバイクシェアリングで勢力拡大を図っているという構図。
さらに、電動スクーターシェアリングという新しい分野では、ロサンゼルス近郊のベニスに本社のあるBirdが急成長しており、6月28日にシリーズC投資ラウンドで3億ドルを調達した。企業評価額は20億ドル。
マルチモーダル交通のラストマイルでどこが主導権を握るのか、今後も目が離せない。