Sprintが無制限プランを二分化


Sprintが無制限プランを2種類にする。Sprintは「改良」と言っているが、「改悪」と批判しているメディアもある。

Sprintは7月12日、無制限プランを改定すると発表した。今までの無制限プラン「Unlimited Freedom」が、高級版の「Unlimited Plus」と廉価版の「Unlimited Basic」の2種類に分化する。実施日は7月13日。

Sprintのホームページより(以下同じ)

両プランともHuluが無料で視聴でき、グローバルローミングが無料で利用できるという特典は共通だが、それ以外は、高速モバイルホットスポットが「Plus」は15GBまで、「Basic」500MBまで、ビデオストリーミングは「Plus」がHD品質(1080p)、「Basic」がDVD品質(480p)、「Plus」には音楽ストリーミングのTIDAL無料視聴も付く、などの違いがある。

月額料金は「Basic」が既存プランと同じで、「Plus」はそれよりも1回線につき10ドル高くなっている。

他社は「無制限」と謳いながら、いろいろな制限を付けて高級版や廉価版など複数の無制限プランを提供していた中で、これまで一本の無制限プランでやってきたSprintだが、とうとう他社に「右に倣え」することとなった。

今回の改定について、Sprintは、顧客の声を聞いてニーズを反映させたものとし、これまで業界で最良だった無制限プランがさらに良くなったと宣伝している。

これに対して、The Vergeは、少し改良して料金を高くした新プランを導入し、既存プランは料金そのままで内容を改悪したもので、目立たないように実質的な料金値上げをしたものだと批判している。

それでもまだSprintは大手4社中では最安の料金レベルを維持しているとしている。

Sprint作成による4社の高級版無制限プランの比較

なお、「Plus」については、既存端末を持ち込むか定価の一括払いで購入すると、月額料金が1回線につき20ドル安くなるというプロモーションを実施する。期間限定となっているが、特にいつまでとは明示していない。

プロモーションにより、「Plus」は5回線で月110ドルとなり、他の3社の高級版プランに比べて50%以上の節約ができることになるが、Sprintは「VerizonとAT&T」のみを比較対象にして、T-Mobileへの配慮を見せている。