AT&TとVerizonから「すごいスマホ」が販売されるが、これは「ひどいスマホ」とも評価されている。
「すごいスマホ」とはREDの「Hydrogen One」。11月2日にVerizonとAT&Tから販売されることになった。

これのどこがすごいかというと、「ホログラフィックディスプレイ」を搭載していること。特別なメガネを掛けなくてもディスプレイを通して立体的な3D動画が楽しめるところがすごい。
また、それに対応した動画が撮影できるよう、12MPのリアカメラ2台と8MPのフロントカメラ2台を含む高度なカメラシステムを搭載しているところがすごい。
さらに、これを開発したREDというのは、プロの映画撮影用カメラを作っている会社だ。そんな会社が満を持して送り出したスマホなら、おそらくすごいのだろうと推察できる。
本体価格もすごくて、廉価版のアルミ製が1,295ドル、高級版のチタン製が1,595ドル。
こんなすごいスマホのどこがひどいのかというと、The Vergeなどによれば、ディスプレイがぼやける、プロセッサは一世代前のもので、性能はイマイチ、ガタイは大きくて嵩ばる、対応する動画コンテンツが少なすぎるなど。
要するに、その価格に値する高性能スマホにあるはずのものが備わっていない。すなわち、カメラとしてはすごいが、スマホとしてはひどい。
これはスマホではなく、3D動画撮影用のカメラだ、と考えた方がよさそうだ。