VerizonのTVサービス「Fios TV」でDisney系列のチャンネルが観られなくなるかもしれない。

VerizonとDisneyは12月31日に期限が切れるコンテンツ供給契約に関して、更新に向けて交渉中だが、使用料を大幅に値上げするなどのDisneyからの法外な要求に対してVerizonが難色を示しており、協議が整わない可能性が出てきた。
DisneyがVerizonのFios TV顧客に対し、ブラックアウトの可能性があると警告する通知を出した、とDeadlineが報じた。
Disney系列の中でも、スポーツチャンネルの「ESPN」は特に人気があり、これが放映できなくなるとVerizonとしてはダメージが大きいと見られる。
Disneyは独自のOTTストリーミングサービス「ESPN+」を提供しており、来年には別のストリーミングサービス「Disney+」も計画しているので、そちらに顧客を呼び込むためにも、競争相手には無理して番組を供給する必要がなく、強気の姿勢で交渉が進められるという有利な状況だ。
これに対して、映像系サービスから一歩退いたVerizonとしては対抗できる有効なカードがなく、法外な要求でも受け入れるかブラックアウトに突入するかの選択しかないというのが実情だ。
それにしても、Foxを買収したDisneyといい、Time Warnerを買収したAT&Tといい、番組供給側の大手事業者の強気の姿勢が強さを増してきた。
競争原理がうまく働いていないのは問題だ。