T-Mobileの電話ボックスの真偽のほどは


T-Mobileは電話ボックスに続いてポータブル電話ボックスも発表した。

T-Mobileは3月29日、顧客向けに電話ボックス「Phone BoothE」を設置すると発表した。従来の公衆電話ボックスを進化させたもので、最新の防音技術を採用し、周囲が騒がしくて通話ができないときなどはここに駆け込めば落ち着いて快適に通話ができるようにした。

T-Mobileの発表文書より(以下同じ)

電話ボックスの中ではスマホを充電することもできる。またスマホに接続できるディスプレイも設置されており、大画面でwebサイトを閲覧したりテレビ電話をしたりすることもできる。

ディスプレイを背景にしてセルフィーを撮るのにも都合よく設計されている。セルフィーがきれいに撮れるよう照明も完備されている。さらに防寒性・防水性にも優れているので、風雨や寒さをしのぐのにも役立つ。

このように、さまざまな場面で活躍する多目的電話ボックス。当初はニューヨーク、ワシントンDC、シアトルの3都市に設置し、他の都市にも順次拡大する予定。当初は誰でも無料で利用できるが、一定のお披露目期間が過ぎるとT-Mobileの顧客専用となる。

さらにT-Mobileは4月1日、そのポータブル版となる「Phone BoothE Mobile EditionE」を発表した。これはオリジナルの電話ボックスを小型軽量化して持ち運べるようにしたもの。

このポータブル版は、ダンボールの箱に穴を開けたもので、オリジナルの電話ボックスほどの防音性も防寒性・防水性もないが、ある程度のプライバシーは確保できる。

T-Mobileによれば、このポータブル版には以下の特長があり、けっこうさまざまな場面で活躍できるとのことだ。

  • どんな端末にも対応できる。
  • 軽量のダンボール製なので、どこへでも持ち運べる。
  • 前面は透明プラスチック製なので、周囲に惑わされずにしっかりと前を見ることができる。
  • マゼンタカラーなので、誇り高きT-Mobileの顧客だとひと目でわかる。

ところで、両方とも名前の最後に「E」が付いている。これはAT&Tの「5G E」を真似たものだ。AT&Tは実際には5Gではなく4Gに属するLTE-Aの技術を使っているのに、5Gの後に「E」を付けて5Gであるかのように見せかけているとして、T-MobileやSprintなどが批判している。

T-Mobileの電話ボックスにも最後に「E」が付いているのだから、AT&Tが本物だと言うのなら、この電話ボックスも本物だと言っていいでしょうとの皮肉を込めたものだ。

ということは、T-Mobileの電話ボックスも実は偽物なのか、という疑問が出てもおかしくはない。この疑問に対して、T-Mobileは次のように答えている。

T-Mobileは基本的には先進技術に関して冗談は言わないが、もし冗談を言うとすれば、最後に「E」を付けて、4月1日に発表するだろう。