JCPenneyがApple Payをやめた理由


大手小売チェーンのJCPenneyがApple Payの取り扱いを停止した。

その理由は、EMV対応ができなかったから、というもの。

EMVはICチップを搭載したクレジットカードで決済を行う方式で、従来の磁気ストライプ方式よりもセキュリティが高い。

米国では非接触型のクレジットカード決済端末はすべてEMV対応にしなければならないことになっており、その期限が2019年4月13日とされていた。

その時点でEMV対応でない非接触型の決済端末は撤去しなければならないこととなり、JCPenneyはそれに間に合わせることができなかったので、今までApple Payが使えた決済端末を撤去してしまったというわけだ。

セキュリティを高めるためにEMVを推進しているのに、そのためにセキュリティの高いApple Payが使えなくなってしまったという、本末転倒のような話だ。

もっとも、Apple Payは小売店にとって顧客データが収集できないというデメリットがあるので、できれば避けたい決済手段だろうが、モバイル決済では一番よく使われているので、小売店としては無視できないはずだ。

これが使えなくなったことは、JCPenneyにとっては大きなマイナスだ。EMV対応を後回しにせざるを得ないほど業績が悪化しているのだろう。

Searsもそうだが、米国を代表する大手小売チェーンがどんどん衰退している。