SprintがAT&Tを「偽5G」で訴えた件


AT&Tが5Gでないのに「5G E」と表示して消費者を欺いたとしてSprintが訴えた件は、穏便に決着したようだ。

Dallas Business Journalによれば、「本件は穏便に和解に至った」とAT&Tの広報担当者がメールで伝えたとのことだ。

和解内容の詳細は明らかにされていないが、AT&Tは和解後も「5G E」の表示を続けるそうだ。

SprintはAT&Tの虚偽表示により顧客を奪われて損害を被ったと主張していたので、なにがしかの和解金を受け取った可能性はあるが、その辺のことも明らかではない。

もっとも、AT&Tの「5G E」はVerizonやT-Mobileの4G LTEよりも遅いとの悪評も立っているので、5Gと思って使ってみた顧客からは苦情が殺到する事態も予想され、AT&Tにとって好ましい施策なのかどうかは疑わしい。

「5G E」と宣伝することで却ってAT&Tの評判を落とすことにならないとも限らない。そのような考慮もあって、Sprintが進んで訴えを取り下げた可能性も否定できないが、その辺のところも明らかではない。

ところで、真の「モバイル5G」に関しては、4月9日現在でAT&Tの提供地域は19都市となり、米国のキャリアの中ではトップを走っている。

なお、「モバイル」と言ってもAT&Tの場合は今のところスマホではなくモバイルルータであるところがやや弱いところだ。