DisneyがHuluを完全支配

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DisneyがHuluの経営を完全支配することになった。

Huluのホームページより

DisneyはFoxを買収してHuluの持分を60%に増やし、さらにAT&Tの持分(9.5%)をHuluが買い取ったことから、Disneyの持分は3分の2に達している。残りの3分の1を握っているのはComcast。

DisneyはHuluを完全子会社化すべくComcastと協議していたが、このほど以下のような合意に至った。

  • Disneyは5月14日をもって、Huluの経営を完全支配する。
  • Comcastは2024年にHuluの持分を時価でDisneyに売却することができる。その際のHuluの企業価値の最低額を275億ドルとする。すなわち、ComcastはHuluの持分を58億ドル以上でDisneyに売却できることを保証する(持分が3分の1だと90億ドル程度になるが、Huluの資本注入にComcastが参加しない場合には、Comcastの持分が希薄化して21%になることを想定)。
  • Comcast傘下のNBCUniversal(NBCU)は、引き続き、2024年までHuluにコンテンツを供給する。
  • NBCUは2020年にはHuluに独占供給しているコンテンツを引き上げることができ、その代わりにライセンス料を値下げして非独占的に供給することができる。

何やらややこしいアレンジになっているが、現時点での両社のHuluを巡る思惑・要求を満足させたもの、とThe Washington Post/Bloomberg紙が論評している。

Disneyとしては、Huluの赤字は今年が15億ドルでピークに達し、その後改善して2023-2024年度には黒字転換できると見込んでおり、現時点で何としてもHuluの経営権を握り、他の2つのストリーミングサービス(ESPN+、Disney+)と組み合わせて、柔軟で魅力的なバンドルサービスを展開する体制を整えたいとの思惑。

Comcastとしては、Huluは現時点でいい収入源であり、将来的には企業価値はおそらく上がるだろうから、少なくとも今は持分を手離したくない。NBCUのストリーミングが始まったら、まずはHuluへの独占供給はやめたい。そして4-5年後に企業価値が上がったら持分を高く売りたいとの思惑。

よって、2024年はDisneyにとって大きな転換点となるが、その前にもっと大きな転換点が来ると同紙は指摘する。2021年にDisneyのボブ・アイガーCEOが退任する予定だからだ。同氏が現時点で手を打っていることはすべて、従来型のTVサービスのビジネスモデルが崩壊するのに備えるためのもの。

その崩壊が起こるのはいつ頃かとの質問に対しては、「少なくとも私の任期中には起こらない」とアイガー氏が答えている。

ということは、従来型のTVサービスの崩壊はそう遠くない!?