AmazonのBoost買収なんて「とんでもない」


AmazonがBoostを買収するなんてとんでもない、との意見がある。

T-Mobile/Sprintの合併が実現した場合に、両社が手放すと約束しているBoostの買収に、Amazonが興味を持っているとの情報が報道された。

これに対し、MoffettNathansonのアナリストのCraig Moffett氏は「馬鹿げている」と批判している、とCNNが伝えている。

同氏が言うには、Amazonが通信業界に参入するというアイデアは甚だまずい。通信業界は過去40年間、投資に見合った利益を生み出せていない。

Amazonが参入していなくてもこんな状態なのだから、売上のためには利益を犠牲にすることを厭わない傾向のあるAmazonが参入したらどんなことになるか、と懸念する。

Amazonはドローンや自動運転車による配送を計画しているので、そのために周波数を取得することが得策との見方もあるようだが、自社のために周波数を使用して専用のネットワークを構築・運用するのは、経済的に馬鹿げている、と同氏は指摘する。

ネットワークの運用は驚くほどコストがかかり、Amazonにいくらお金があるとは言え、通信事業を営むことから生ずる頭痛のタネを処理するのは並大抵のことではないとも述べる。

もしAmazonが、ドローンや自動運転車による配送のためにネットワークを使用することが、自社のビジネスにとって不可欠と考えているなら、それを自前で用意するというのは大きな戦略ミスだとも指摘する。

Amazonが本気で通信業界に参入しようとしているのかについては懐疑的な見方が強いが、これまでリテール、メディア、クラウドなどでやってきたように、通信でも経済的に滅茶苦茶なことをやらないか、投資家はハラハラしているようだ。