T-MobileとSprintの合併を司法省がとうとう条件付きで承認した。
司法省は7月26日、2社の合併案につき、同省と5州(ネブラスカ、カンザス、オハイオ、オクラホマ、サウスダコタ)の司法長官が条件付きで認めることで合意に至ったと発表した。
手続き的には、同省の反トラスト局と5州の司法長官が共同で、合併阻止に向けてワシントンDCの連邦地裁に民事訴訟を起こし、同時に合併を承認するとした場合の条件を盛り込んだ和解案を提示して合意に至ったもの。
その条件とは、主として以下のようなもの。
- Sprintのプリペイド事業(Boost Mobile、Virgin Mobile、Sprintプリペイド)と一定の周波数を手放し、Dish Networkに売却すること。
- 2万基以上の基地局と数百か所のショップをDishに利用させること。
- Dishが独自の5Gネットワークを構築するまで7年間にわたり、DishにT-Mobileのネットワークを使わせること。
これにより、第4のキャリアの創設を容易にし、合併により競争が阻害されて消費者に不利益をもたらすとの懸念が解消するとしている。
FCCはまだ正式決定をしていないが、既に承認の意向を示しているので、合併に関する規制上の大きなハードルはクリアされ、いくつかの州による訴訟を残すのみとなった。
米国の通信業界の大きな再編が動き出した。