シェアしない電動スクーター


シェアリングがブームになっている中、シェアしない電動スクーターが人気を呼んでいる。

Unagiのホームページより

「Unagi」という奇抜な名前の電動スクーター。2018年11-12月にクラウドファンディングのKickstarterで45日間の資金調達キャンペーンを実施し、目標額が5万ドルのところ24万ドル以上の資金を集めた。さらに10月1日にはシードファンディングで315万ドルの資金調達に成功した。

軽量・高性能・高品質で洗練されたデザインが売り。モーターが1台の「E250」(840ドル)と、モーターが2台の「E450」(990ドル)の2機種がある。

価格はやや高めだがハイエンドの電動スクーター市場を狙ったもので、TechCrunchは「スクーター業界のiPhone」と紹介している。

機種の数字はモーターの出力を示しており、「E250」は前輪に250ワットのモーターが、「E450」は前輪に200ワット、後輪に250ワットのモーターが付いている。

登坂能力は「E250」で6度、「E450」で15度。15度もあれば、坂の多いサンフランシスコでもほぼ問題なく使用できるはずだ。

これを開発したのはサンフランシスコの隣町のオークランドを本拠とする「Unagi Scooters」というスタートアップ企業。

CEOで共同創業者の1人であるデイビッド・ハイマン氏は、音楽好きの起業家で、音楽ストリーミングサービスの「MOG」を創業し、これをBeatsに売却した後もしばらくBeats MusicのCEOを務めていた人物。

それにしても、なぜシェアしないのか。

電動スクーターシェアリングは、使いたいときに使えなかったり、十分に充電されていなかったり、歩道上に放置されて歩行者の邪魔になったり、悪戯されたり破壊されたりなど、さまざまな利用上の問題や社会問題などが出ている。これを解決するには、シェアリングではなく所有の方がいいとの考えによるものだ。

それと、この「Unagi」はあまりにも素晴らしいのでユーザは誰ともシェアしたくないという気持ちになるということもあるようだ。

それにしても、なぜ「ウナギ」なのか。これはまだ解明できていない。