Netflixの新作映画に阻止の動き

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Netflixが予定している新作映画の配信を阻止しようとする動きが出ている。

Netflixのストリーミングサイトより

『ザ・ランドロマット』はスティーブン・ソダーバーグ監督によるパナマ文書問題を題材にした新作映画。Netflixがまもなく配信開始することになっている。

パナマ文書問題とは、いわゆる「タックス・ヘイヴン」のオフショア金融センターを利用していた企業や個人の詳細情報が大量に流出した問題。情報の総数は1,150万件、データ量は2.6TB(テラバイト)という膨大なもの。

その文書の中には世界各国の著名な政治家や富裕層が租税回避などのために行った行為の詳細も記録されているのだから、それが公開されたことの影響は計り知れない。

現に、これが元で現職の首相が辞任したり、政治家や有名人やその親族・友人などの名が挙がったりなど、世界中に疑惑や混乱を引き起こしている。さらに、事件を追っていた記者が殺害されるなど、まるで映画さながらの展開だ。

この文書を作成してサーバーに保管していたのはパナマのモサック・フォンセカ法律事務所。同事務所は、サーバーが外部からハッキングされて情報が漏洩したもので、同事務所に責任はないし法的に問題はないと主張している。

ところが、この映画では、同事務所のパートナー弁護士であるユルゲン・モサック氏とラモン・フォンセカ氏が極悪非道の悪徳弁護士として描かれているので、この映画を配信することは名誉毀損であるとして訴え、配信を阻止すべく差し止めを求めたもの。

とは言え、配信開始は10月18日で、提訴したのは10月15日。手続き的には十分な時間がないと見られている。本気で阻止したければ、なぜもっと早く提訴しなかったのかとの疑問が出てもおかしくはない。

この映画は9月中にいくつか開催された国際映画祭などで上映され、既に公開されているもので、映画評論家の批評なども出ている。ちなみに評価は悪くはないが、あまり良いとも言えないようだ。

広がるのを阻止しようとして裁判沙汰にすることにより、逆に広く知れ渡ってしまうということもある。こういう動きは逆効果にもなれば宣伝効果にもなる。

配信開始が楽しみになってきた。