WeWorkがT-MobileからCEO引抜き図る

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シェアオフィスのWeWorkがT-Mobileのジョン・レジャーCEOを引き抜こうとしている。

サンマテオのWeWorkのシェアオフィスビル

騒動と混乱の渦中にあるWeWorkが、T-Mobileのジョン・レジャーCEOを早ければ1月にも迎え入れるべく交渉中、とThe Wall Street Journalが報じた。

T-Mobileを立て直した同CEOの実績と手腕を買って、現在ひどい状態にあるWeWorkを同様に立て直そうという狙いだ。ただし、まだ新CEOの候補者の1人であって、どうなるかはわからない。

この報道について、今のところT-MobileとSprint/ソフトバンクは否定も肯定もしていない。

これに対し、調査会社のLightShed Partnersのアナリストは、すぐに否定した方がいいと勧めている、とFierceWirelessが報じた。まもなく始まるT-Mobile/Sprintの合併に関する裁判に悪影響があるからだ。

T-MobileとSprintの合併に反対する州の司法長官が共同で訴訟を起こしており、その裁判が12月9日から始まろうとしているところだ。

この裁判を少しでも有利に進めるべく、T-Mobileは、合併が成就したら月15ドルのプリペイドプランを導入し、警察、消防、救命などの緊急対応機関に5Gサービスを10年間無料で提供し、全米1,000万世帯の低所得層に無料のサービス・ホットスポットや格安端末を5年間提供すると約束したばかり。

そんな矢先にT-MobileのCEOが他社に転職しようとしているということになれば、話がややこしくなる。本当に約束を守る気があるのか、合併後の新会社は大丈夫なのかとの不信感を招き、合併を推進する側の主張や立場が弱くなる。

現時点でこんな情報が出てくるのは意味がないどころか有害だ。合併を妨げようとする悪意ある者の仕業ではないかとの憶測が出てもおかしくはない。

それにしても、いったい誰がこの情報を漏らしたのか。この情報を知ることができた人はごく限られているはずだ。さらに、そもそもWeWorkはなぜこのタイミングでレジャーCEOにアプローチしたのか。

WeWorkは現在ソフトバンクが約80%を所有して経営をコントロールしている。さらにSprintの前CEOのマルセロ・クラウレ氏を会長としてWeWorkに送り込んでいる。

合併への影響を考えてWeWorkがレジャーCEOへのアプローチを思いとどまることもできたはずだし、ソフトバンクがWeWorkに、今アプローチするのはやめろと言って阻止することもできたはずだ。

それをしなかったのは、むしろソフトバンクがWeWorkをけしかけてレジャーCEOにアプローチさせて、自ら情報を漏らしたのではないかとの憶測が出てもおかしくはない。

その目的は、ソフトバンクとDeutsche Telekomの間で設定したT-Mobile/Sprint合併の期限が11月1日に切れて、買収価格の見直しを含めて新たな期限の設定に関する協議を行う必要があるので、それを少しでも有利に進めるためか。

この憶測については、上記のアナリストは、ソフトバンクにとって最悪のシナリオをもたらす危険が大きくなるだけなので、それはあり得ないと否定している。

果たして真相や如何に。