ネバダ州もT-Mobile/Sprint合併で和解


テキサス州に続きネバダ州もT-Mobile/Sprint合併で和解に至り、合併反対訴訟から離脱した。

ネバダ州の司法長官は11月25日、T-MobileとSprintの合併に関して和解に至り、合併反対訴訟から離脱すると発表した。

和解条件は以下のとおり。

● 5Gネットワークの構築
新生T-Mobileは合併手続きの完了から3年以内に5Gネットワーク(下り速度が100Mbps以上)で州の人口の64%以上をカバーし、6年以内にルーラル地域については83%以上、それ以外の地域については94%以上をカバーする。

● 低額のモバイルプランの提供
新生T-Mobileは少なくとも6年間、音声・テキストが無制限でデータが2GB以上のプランを月額15ドルで、データが5GB以上のプランを月額25ドルで、ネバダ州の全消費者に提供する。さらに両プランのデータ許容量を4年以内に2倍程度に増加する。

● 教育用ブロードバンドの提供
就学児童のいる低所得世帯にブロードバンドのインターネットアクセスを接続料と機器を含めて無料で提供する。

● ネバダ州の雇用の確保

  • ネバダ州のT-MobileとSprintのリテール部門の全従業員に対し、新生T-Mobileになっても同様の職務と賃金で雇用を確保する。
  • 新生T-Mobileは現在のSprintのラスベガスのコールセンターを新生T-Mobileのカスタマーエクスペリエンスセンターに転換して、450人以上の従業員を6年間継続して雇用する。
  • 従業員が労働組合や労働運動に参加する権利を保障する。
  • 新生T-Mobileは有給の見習い制度を導入し、管理者や専門職のトレイニーを少なくとも3人を含め年間に10-15人の見習い社員を選定する。

● マイノリティー、女性、小規模事業、ネイティブアメリカンへの寄付
新生T-Mobileはマイノリティ、女性、小規模事業、ネイティブアメリカンの起業支援や事業拡大のための助成金の基金に3,000万ドルを寄付する。この基金による助成金の受給者はネバダ州の司法長官の裁量で選定する。この基金はネバダ州のネイティブアメリカンのブロードバンド改善のためにも使用することができるものとする。

これにより、12月9日から始まる合併反対訴訟に参加するのは13州とDCとなる。