AT&TのOTTライブTVストリーミングサービス「AT&T TV」が全国でサービスを開始した。
これまでサンフランシスコを含む13都市で試行提供していたが、本格提供の準備が整ったので全国に拡大したもの。これによりコードカッターを少しでも取り込もうという狙いだ。
利用にあたってはインターネット回線が必要だが、AT&Tの回線を使っていなくても誰でも加入できる。料金は月49.99ドルから。
ケーブルTVのSTB(セットトップボックス)に相当するボックスを設置する必要があるが、これは加入者には無料で提供される。
サービス内容は既存の衛星TVサービスのDirecTVと同じようなものだが、衛星アンテナを設置する必要がなく、機器の設置やセットアップは簡単で、ユーザが自分でできる。
AT&Tとしても、設置の際に技術者を派遣する必要がないので、DirecTVを提供するよりもコストが削減できる。
試行サービスの開始当初は、突然つながらなくなったり、リモコンの使い勝手が悪かったりと、いろいろ問題があったが、パイロットユーザからのフィードバックを踏まえて改良を重ね、かなり使いやすくなり、品質も安定してきた。
筆者もAT&Tのストリーミングサービス「AT&T TV Now」を使っていたときに、ベータテストへの参加を申し込んでみたらボックスが送られてきたので、少しの間だけ使ってみた。
ボックスの設置を完了してテレビ画面でログインしようとしたら、リモコンを使ってパスワードの入力ボックスにカーソルを進めることができず、パスワードの入力に大変苦労したのが、今となっては苦い思い出だ。
フィードバックとしていろいろ問題を指摘した際に、「料金を安くしないと使わない」との趣旨のコメントも入れておいたのだが、これは採用されなかったようだ。
コードカッターの心をつかむためには、料金を月20ドル以下に抑える必要がある。