新型コロナがもたらす新常態


新型コロナがもたらした「新常態」により音声通話が増加している。

新型コロナウイルスの影響で、アメリカでも企業が在宅勤務を実施したり、学校が休校したり、外出禁止令が出たりして、多くの人が家に閉じこもる生活が常態化している。これにより通信トラフィックにも変化が出ている。

この一時的な「新常態(ニューノーマル)」により音声通話が1週間で25%増えたと、Verizonが発表した。3月19日時点のデータで、1週間前の3月12日時点と比較したもの。

全体で音声通話が25%増加した。主として電話会議サービスの利用増による。ワイヤレスの音声通話は10%増加、通話時間は15%増加、VPNトラフィックは25%増加、webトラフィックは22%増加となっている。

Verizonの発表文書より

さらに、Verizonの固定ブロードバンドサービスはデータ使用量の上限がないので、顧客はその恩恵を享受していると、さりげなく宣伝している。

ところで、この「新常態/ニューノーマル」というのは、なかなか意味深な言葉だ。これまで異常とみなされていたものが正常とみなされるようになるという、内容によっては恐ろしい事態だ。

米国は2000年代初めにITバブル崩壊やリーマンショックで経済状況がガラリと変わるという「ニューノーマル」を経験した。

中国では2012年からの成長率の減速に合わせて調整した「新常態」を新たな成長戦略にして改革・開放を進めてきた。

今回の新型コロナウイルスで在宅が新常態になった。音声通話が増えるという新常態ももたらされた。さらに何か新常態になるものがあるかもしれない。

何か良いことが新常態になることを祈る。