新型コロナで注目される意外な企業


新型コロナの影響で意外な企業が注目されている。

新型コロナで外出禁止令や自粛要請が出るなど、多くの人が在宅を強いられる中、テレワークやeラーニングなど家に居ながらにしてできる活動に注目が集まっており、その関連の業界や企業が活況を呈している。

Zoom Videoのホームページより

ビデオ会議のサービスやシステムを提供しているZoom Video(Zoom Video Communications)もそんな企業の1つだ。新型コロナの感染拡大の不安が高まってきた2月ごろから同社の株価は急騰している。

Zoom Videoの株価(AppleのStocksアプリより)(以下同じ)

一方、似たような名前で「Zoom Technologies」という企業もある。この企業は上記のZoom Videoとは関係がなく、OTC(店頭)市場で取引されているが外部に公表している情報もなく、事実上活動休眠状態にある。ところが、この会社も上記のZoom Videoと同じように株価が急騰した。

Zoom Technologiesの株価

それは、多くの投資家が「Zoom Video」と混同して株を買ったからだ。この休眠会社のティッカーシンボル(株式シンボル)は「ZOOM」。ビデオ会議サービスを提供しているZoom Videoのティッカーシンボルは「ZM」。何と紛らわしい!

証券取引委員会(SEC)は3月26日から4月8日まで「ZOOM」の取引を一時的に中止した。同社に関する正確かつ十分な情報が一般に入手可能でないことと、似たような名前の別の企業と混同する恐れがあるとの懸念からだ。

似たような名前には気をつけないと。