変な夢を見ましたか


先日見た夢には驚いた。

夢には初めて見るものもあれば、前に見たのと同じ夢や、前に見た夢の続きを見ることもある。先日見た夢は初めてのものだった。

なぜかホテルに泊まっている。夕食の前にお風呂に入ろうと、大浴場を探しているがなかなか見つからない。夕食の予約時間を過ぎてもまだホテルのどこかにあるはずの大浴場を探し回っている。

なかなか見つからない。そのうちに、とある通路に迷い込んでしまった。通路の出口で待ち構えていた係員が、この通路を通ったらPCR検査を受けなければいけないと言う。

まずはアンケートに記入するようにと書類が渡された。既に夕食の時間は大幅に過ぎており、その前にお風呂に入りたいのに。あー、困った、どうしよう! 焦りが頂点に達したところで、目が覚めた。

驚いたのはその後だ。今何時だろうと思って枕元のスマホを手に取ると、ポロンとTwitterの通知が来た。「変な夢を見ていますか」というもの。ギョッとした。なぜわかった? しかも、「もしそうなら、あなただけではありません」とも。

さては、変な夢を見るような電磁波が全国民に向けて発射されたのか。ツイートの内容はそのようなものではなかった。タイミングよく関連情報が届いたのは偶然だったようだ(少なくとも偶然であることを否定できる証拠はない)。

新型コロナで外出が制限され、ソーシャルディスタンスが奨励されるなど、非日常的な毎日が続くと、多くの人がストレスや不安のために奇妙な夢を見るという、世界の脳科学者たちの研究結果を紹介する記事をナショナル ジオグラフィック誌に寄稿したレベッカ・レナー氏のツイートだった。

たしかに、もしPCR検査で陽性になったらホテルに泊まれるのかなと考えたことはあるので、それが夢に出て来た可能性はある。

同記事によれば、夢をコントロールする技術の研究も進んでいるようだ。たとえば、見たい夢のシナリオを書いて寝る前に読み返すとか。たしかに、寝る前に観たテレビドラマが夢に出て来るということはあるから、見たい夢のストーリーを寝る前に頭に叩き込んでおくというのはいいかもしれない。

何か突拍子もないことを考えるのもいいようだ。物理法則に反するような考えをするなど、要するに文脈を変えると見方が変わり、別の角度で見えてくるものがある。思考が変われば感情が変わり、夢も変わるという論理だ。

さらに、思考が変われば夢だけでなく現実も変わるかもしれない。