お勧めには要注意


インターネット上のサービスではお勧め機能が充実しているが、注意も必要だ。

近頃ネットで目を見張るものに、AIを駆使した「レコメンド(お勧め)」機能がある。たとえばAmazonのショッピング。購入履歴に基づいて商品を勧めてくるのはもちろん、何かを検索しただけでもそれに関連する商品が勧められることもある。

ちょうど買いたいと思っていたものがタイミングよく表示されて助かることもあるが、行動を常時監視されているような気がしてギクっとすることもしばしば。

YouTubeも同様だ。あるコンテンツを視聴すると、それに関連するコンテンツやお勧めのコンテンツが次々に表示・再生される。これは大変便利な機能で、そのおかげで、興味のあるコンテンツが簡単・迅速に見つけ出せるという利点がある。

Google Playより

それと同時に、特定の傾向の情報が意図的に流されてくる危険性もあるらしいから、気をつけないといけない。知らず知らずのうちに偏った見方や考え方が刷り込まれたり、危険な思想が植え付けられたりするかもしれない。

このようなYouTubeの危険性はThe New York Timesでも指摘されているので、まったくの杞憂ではなさそうだ。その対策としては、レコメンド機能をオフにしたり自動再生をオフにしたりすることでもある程度は有効だとしている。

ただ、それだけでは十分ではない。結局はユーザが自ら頭を使って、適切な情報と不適切な情報を見抜くしかないと思われる。

不適切な情報には、根拠のない噂や、いわゆる「陰謀論」などもあるが、正しい情報を「陰謀論」と決めつけて批判したり、謂れのない誹謗中傷を展開することもあるから、何が正しくて何が間違っているかを見極めるのは極めて難しいのが実情だ。

情報の真偽を見極めるのも、やはりAIに頼らざるをえないのか。