食料品のネット注文が常態化


食料品は、今やネットで買うのが当たり前になっている。

これは全米の一般家庭の傾向かどうかは定かではないが、少なくとも我が家では、最近はAmazonで食料品を注文するのが当たり前になっている。

Amazon Freshの販売サイトより

AmazonではFreshやWhole Foodsで生鮮食品などのグロサリーを注文することができる。配達が可能な場合は注文完了前の画面で配達可能な日時の枠が表示される。最短で当日、2時間後の配達が可能なこともあるが、それほど迅速でなくても午前中に注文すればその日の午後か翌日に配達されることが多い。

品物を選んでいる間に配達枠がなくなってしまい、品物選びに費やした時間が無駄になってしまうことも多々あった。Amazon Freshでは最初に配達枠を選んで、その後注文完了まで1時間くらい余裕があり、その間に商品を選ぶことができることがわかったので、最近その方法に切り替えた。

新型コロナのせいで外出禁止命令が出た当初、ネット注文が殺到していたらしくてその配達枠がなかなか表示されず、いつまでも注文ができなくて困ったということがあった。このまま食糧が買えずに飢死するのではないかとの不安がよぎった。

根気よく試していたら、数日に1回程度の割合で配達枠が取れるようになった。最近はさらに配達枠が取れやすくなったような気がする。需要が減ったのか、Amazonが供給体制を増強したか。何はともあれ、餓死する可能性が低くなったのはありがたい。

先日はこんなことがあった。Amazon Freshで配達可能な日時が表示されたので、このときとばかりに注文してみた。バナナ、オレンジジュース、豆乳、クッキー、ツナ缶など十数種類の品物を選んだ。配達方法は「ドアステップ」が利用可能になっていた。受け取りの際にドアを開けなくても、ドアの前に置いていってくれるものだ。

その日の夕方、5時から7時の間に配達されるという枠だったので、4時50分頃からソワソワして待っていたら、5時を少し過ぎた頃に配達の人が来た。そのまま黙ってドアの前に置いていくのかと思ったら、一応インターホンで「Amazonだ」と知らせてくれた。アメリカのサービスにしてはなかなか親切で時間も正確だ。

配達された袋を部屋に持ち込み、商品を確認してみたら、クッキーやツナ缶など、注文したのに入っていないものがいくつかあった。逆に注文していないのに入っていたものもあった。袋のラベルの住所と氏名はすべて正しかったので、おそらく配達の人が間違えたのではなく、袋詰めする際かラベルを貼る際に取り違えたのだろう。

注文していないのに入っていたのはトルティーヤの皮や激辛のポテトチップスなどだったので、おそらくメキシカンのアミーゴが注文したものに違いない。こういう間違いはアメリカではほぼ当たり前だ。

カスタマーサービスに連絡することにした。一昔前なら、カスタマーサービスの電話はなかなかつながらないので苦情を言うのも一苦労だったが、最近はチャットが使えるので便利になった。つながるまでに待たされることはほとんどなくなった。

注文した商品の一部が届かず、別の商品が混じっていた旨をチャットでカスタマーサービスに伝えると、届かなかった商品の金額を返金してくれる処理を速やかにしてくれた。注文していないのに届いたものはどうすればいいかと聞くと、食べるなり捨てるなりご自由にということだったので、お言葉に甘えることにした。アメリカらしいトラブルはあるものの、サービスは概ね良好だ。

新型コロナが終息した後も、この常態は変わらないかもしれない。