Verizonの「全国5G」はLTEより速いのか


Verizonの「全国5G」は4G LTEと比べて速度はほとんど変わらないと言われているが、では何かメリットはあるのだろうか。

一般的に5Gのメリットとしては速度が飛躍的に速くなることが真っ先に挙げられるが、ローバンド周波数を使用する5Gに関しては、今のところこのメリットは期待できない。

Verizonの「全国5G」も例外ではない。DSS(ダイナミックスペクトラムシェアリング)という技術を使って5Gと LTEで同じ周波数を共用しているが、そのため5Gの速度はLTEとほとんど変わらない、とVerizonの担当者も言っている。

「ほとんど変わらない」ということは、多少は違うのか。Macworldがニューヨーク州レビットタウンでテストした結果を伝えている。下り速度はLTEが38.27Mbps、5Gが59.76Mbpsと、5Gの方が多少速かったとのことだ。

他の場所でもLTEで15Mbpsだったのが5Gでは50Mbps以上になった場合もあるとのことで、多少どころかかなり速くなる場合もあるようだ。ただ、5Gで50Mbps程度というのはもの足りないが。

その他に、ZDNetによれば、「全国5G」にはLTEに比べていくつかメリットがあるという。AIやML(機械学習)などによるレスポンスの向上、OpenStackクラウド、Kubernetesのコンテナオーケストレーション、StarlingXによるエッジコンピューティング、vRANの採用など、そのほとんどはキャリアにとってのメリットであるが、レイテンシの向上など、ユーザにもメリットがないわけではない。

LTEとほとんど変わらないとは言え、やはり5Gならではのメリットはあるようだ。