ビル・ゲイツがビットコインに懸念を示しているというが、その真意は。
ビットコインの価格がすごいことになっている。2013年10月には120ドル位だったものが、今は5万ドルを超えている。あのとき買っていれば…

今後、ビットコインが国際商取引で主流通貨になれるのかどうかが注目されるところではあるが、ビル・ゲイツは懸念を示していると各メディアが報じている。
New York Timesによれば、ビットコインのマイニング(採掘)をしたり取引を処理したりするには大量の電力を必要とするので、環境に優しくないというのがその理由だ。
ビットコインのマイニングや処理に使われる電力を生み出すために1年間に排出されるCO2の量はニュージーランドやアルゼンチンの排出量に匹敵するとの研究もある。
ビットコインが今後主流通貨になれば、ますますCO2の排出は増えるということになる。
さすが、環境問題に心を砕いている人は見る目が違う。
結局、ビル・ゲイツはビットコインそのものを否定しているのではなく、マイニングなどで大量の電力を消費することを問題視しているわけだ。CO2を排出しない「グリーン」なビットコインなら問題はないとしている。
この考え方で行けば、電気自動車もけっして環境に優しいとは言えないことになるが、これは今のところ問題視していないようで、EV用バッテリー開発のスタートアップに出資するなどしている。
ところで、仮想通貨と言えば、Microsoftが「怪しげな特許」を申請している。
特許のタイトルは「Cryptocurrency System Using Body Activity Data(体の活動のデータを使用する暗号通貨システム)」。
体に装着したセンサーで一定の動作や精神活動により体内に発生するエネルギーを検知し、それを使って仮想通貨を生成するというもの。
CO2を排出せずにマイニングができる方法はこれだ。ビル・ゲイツがビットコインに懸念を示しているのは、この方法に持っていくための布石ではないのか。
それにしてもこの方法は面白い。たとえば、ある作業をすればビットコインがもらえるとか、ある種の体操をすればビットコインがもらえるといったようなイメージだ。
脳波でも可能なようなので、一定の感情や思考を持つことでビットコインがもらえるということもありうるのかもしれない。逆に邪なことを考えるとビットコインが減らされるということもあるかもしれない。
どういう動作をすれば何がいくらもらえるのかは、設定次第で如何ようにもできるだろうから、果てしなく夢が広がる。できればなるべく楽で簡単な動作でビットコインがもらえるようにしてくれるとありがたい。少しくらい苦しくても健康にいいことなら良しとしてもいい。
反面、これにより個人の行動や思考が常に監視・管理され、「ビッグブラザー」に完全に支配されることになるのではないかとの懸念もある。まさにジョージ・オーウェルの「1984年」の社会だ。
コロナもワクチンも、全部その実現に向けての布石だとの、陰謀論めいた考え方もある。
ちなみにこの特許の出願番号は「WO/2020/060606」。出願番号に6が3個並んでいることで、陰謀論めいた話が好きな人たちにとってはまた1つ「証拠」が出てきたことになる。