Verizonは高速5Gを上位プランに限る


Verizonはミッドバンド5Gの提供を上位プランの顧客に限ることにした。

Verizonは2月にオークションで取得したミッドバンド(Cバンド)周波数による高速5Gサービスの提供を、1回線の場合の月額料金が80ドル以上のプランの顧客に限ることを明らかにした、とFortuneが報じた。

Verizonの無制限料金プランは、子供向けを除いて4種類あるが、このうち「Start Unlimited」の顧客や無制限でないプランの顧客は高速5Gが使えないこととなる。

Verizonの無制限プラン(Verizonのホームページより)

今までは、超高速5G(UWB)については、表向きは上位プランのみに含まれ、「Start Unlimited」の顧客は月10ドルの追加料金を払えばUWBが使えるということになっていたが、キャンペーンでその追加料金もかからないことになっていたので、実質的には全部のプランで追加料金なしで使えることになっていた。

もっとも、UWBは使える地域が極めて限定されていて、事実上はほとんど使えないと言ってもいいくらい状態なので、追加料金を取りたくても取れない状況だったと思われる。

Cバンド周波数の取得には多大な費用(落札金額が454.5億ドル、衛星事業者への「立退料」が50-100億ドル)がかかっているため、なるべく多くの顧客を上位ブランに誘導することで、少しでも費用の回収をしたいとの趣旨だ。

経過措置として、既存の下位プランの顧客には高速5Gが使えるようにするとのことだ。

同誌によれば、2020年末の時点で、上位の無制限プランの加入者は21%、下位の無制限プランの加入者は43%、無制限でないプランの加入者は36%。

2023年末までに顧客の半分を上位の無制限プランに取り込みたい考えだ。