日本への渡航が厳格化(その3)


米国から日本への渡航が一段と厳格化されている中、多少の違和感を覚えながら日本に帰国した。

前述のように、米国から日本への渡航が今までになく厳しくなっている折ではあるが、所用で日本に一時帰国しなければならなくなった。

第1関門は72時間以内の陰性証明書。これは出発前日にSF空港の国際線ターミナル内の検査所で検査を受けることでクリアした。当日でも間に合ったと思うが、安全のために前日にした。空港が近いとこういうときに便利だ。

出発前に、厚労省の指示に従い、日本で使えるスマホに所定のアプリをインストールしておく。位置情報確認アプリ(OEL)、ビデオ通話アプリ(MySOS)、接触確認アプリ(COCOA)の3つ。スマホの設定で位置情報サービスをオンにしておく必要もある。

帰国の際には検疫所が確保する宿泊施設で3日間の待機を命ぜられることになる。その後の自宅までの交通手段として、レンタカーを成田空港から自宅付近の営業所までの片道利用で予約することにする。

入国手続きが順調に進めば成田に到着した日の翌日から数えて3日目には出所できるはずだが、正確な時間がわからない。おそらく午前中に検査をして、陰性なら午後には出られるだろうと見込み、とりあえず午後1時にレンタカーを借りることにして予約した。時間は後で変更できる。

出発当日、航空会社のカウンターでチェックイン。パスポートの他に陰性証明書の提示も求められ、その場で内容を確認してくれた。陰性証明書が提示できなかったり要件を満たしていないと、ここでアウトになる可能性があるのだろう。この関門はクリアできた。

機内で日本入国に必要な書類として、税関申告書の他に、誓約書、質問票等、普段より多めの書類を渡された。

成田空港には予定よりも1時間以上早く着陸。降機後は検疫所のスタッフの誘導に従い、場所をいくつか移動して書類の確認やスマホの確認や検査が行われる。

手続きごとに場所が変わり、長い距離を歩かされることもある。同じ飛行機の乗客は30人弱。手続きごとに全員が完了するまで待たされる。1つの手続きで全員が完了すると次の手続きの場所に全員で移動するというやり方だから、歩く時間や待つ時間が長い。

検査結果が出たのは検査を受けてから1時間半くらい、着陸から3時間後くらいだった。「陰性」と伝えられ、第2関門をクリア。

その後やっと入国手続きに進み、預けた荷物を受け取り、通関に進む。全員の通関が済んだのを確認し、スタッフの誘導で専用バスの乗り場に歩いて移動し、検疫所が確保する宿泊施設へと向かう。

前回帰国したとき(昨年12月)は、着陸してから通関を終えるまでが2時間弱だった。それに比べると、渡航の厳格化により入国手続は1時間以上も長くかかるようになっている。

今回の帰国で抱いた違和感の最たるものは、検疫所のスタッフに東南アジア系の外国人が大量に動員されていたことだ。日本人に対しては片言の日本語で対応し、スタッフ同士は外国語で話している。おそらくベトナム人と思われるが、確認したわけではない。

全体像はわからないが、目についた範囲では各手続きの受付や誘導のスタッフは大半が外国人という印象だった。外国人を雇うのが悪いというわけではないが、働きたがっている日本人が大勢いるだろうに、というのが率直な感想だ。