AT&TとVerizonがCバンドの5G開始を延期


AT&TとVerizonは12月5日に予定していたCバンド周波数(3.7 GHz帯)による5Gサービスの開始を1か月延期した。

航空機の安全システムとの干渉について連邦航空局(FAA)が懸念を示しているため。Cバンド周波数は航空機が離着陸の際に使用する自動操縦や衝突防止システムなどと干渉する可能性があるとしている。

そのため、Cバンドによる5Gサービスが開始されると、全米主要都市の46空港でパイロットが自動操縦や安全システムを使用できなくなる可能性がある。

FAAはパイロットや航空会社向けに注意喚起すべく詳細な情報を準備中。

これに対し、周波数の使用を管理しているFCCや通信業界の関係者は、5Gネットワークが航空安全システムに影響を与えると結論づけられる証拠はないと反論している。

この周波数帯は従来はIntelsatなどの衛星事業者がTV伝送やケーブルTV向けの映像伝送などに使用していたもの。FCCは2020年2月に一部の帯域を5Gサービス用に転用することを決めたが、その際に航空システムへの影響も調査し、問題ないと判断している。

まだFAAの懸念は解消しておらず、FCCとFAAの間で調整が行われている。