SFが壊れている


サンフランシスコは治安や生活環境が悪化していて深刻な状態だ。

11月8日から外国人旅行者の米国への入国規制が緩和されたが、SFへの旅行には注意を要する。

ダウンタウンはスラム街が拡大し、車上荒らしなどの犯罪も多発している。現地の住民でさえ恐怖や緊張感が増大しているのだから、旅行者は一層の警戒が必要だ。

CBS系列のローカルTV局「KPIX」が最近のSFの環境悪化を伝えている。

このニュースが取り上げているのはダウンタウンの中心部よりも西寄りのWillowストリート上のVan NessアベニューとPolkストリートに挟まれた区間。SFで最もテントが密集している地域と紹介している。現地の住民によれば、夜はもちろん昼間でも歩くのは避けており、車で通るのも怖くて緊張する地域だ。

この地域はもともとスラム街だったわけではなく、以前は環境が良く、近くには物件価格が1億円以上の高級マンションが建っている。新型コロナで急激に環境が悪化したそうだ。

今ではゴミや糞尿が散乱し、ネズミが走り回って衛生上も心配だ。暴力事件も多発しており、住民が被害に遭うケースも多い。棍棒やナイフを振り回す輩がいて、警察を呼んでも来てくれないという問題も起こっている。

KPIXはまた、車上荒らしが増えている状況も伝えている。


観光名所のフィッシャーマンズワーフでも車の窓が割られてバッグやスーツケースなどが盗まれる事件が多発している。近くに警備員らしき人もいるが犯行を止めるでもなく、ただ見守るばかり。犯人は銃を持っているかもしれないので、止めに入るのもなかなか難しいだろう。

SF市は車上荒らしの犯人逮捕につながる情報提供者には最大10万ドルの懸賞金を用意しているが、まったく効果が出ていない。

古き良きSFが復活する日は来るのか。