濃厚接触者になった(その1)


同じ飛行機に乗っていた乗客の中から陽性者が出たため、濃厚接触者になってしまった。

年末の日本への一時帰国。フェニックスからロサンゼルス経由で27日に成田空港に到着した。空港検疫を経た後、3日間の予定で政府指定のホテルに移動し、現在待機中。

政府指定のホテルはAPAホテル両国駅タワー。部屋からの眺めはなかなか素晴らしい。東京スカイツリーが一部見える。

部屋の中は清潔で暖かく、毎日配られる3食のお弁当もなかなか美味しい。これは快適な待機期間になりそうだ、と期待が高まる。

ところがそれを揺るがす事態が起こった。空港検疫では陰性だったものの、同じ飛行機の乗客の中に陽性になった人がいたため、同じ飛行機の乗客全員が濃厚接触者として扱われることになった。

実は、この基準は28日に改定され、現在は乗客全員ではなく陽性者の前後2列ずつを含む計5列の乗客が濃厚接触者ということになっているのだが、到着が27日の場合は乗客全員が濃厚接触者という基準が適用されるのだそうだ。

濃厚接触者になると現在待機中のホテルから自治体が指定した別のホテルに移動して入国から14日間が経過するまで待機してじっくりと健康状態が観察されるとのことだ。

濃厚接触者になったことは複数のルートからの連絡で知らされた。

まず厚労省から「搭乗便における陽性者確認のお知らせ」というメールが28日の午前中に届いた。この時点ではまだ濃厚接触者だと断定していないが、濃厚接触者の可能性があるので調査中という内容。濃厚接触者である可能性が高い場合には保健所などから連絡がくるそうだ。

その後、特にどこからも連絡がなかったようなので、濃厚接触者である可能性は低いと判断されたのかと思っていたら、スマホの「MySOS」アプリのお知らせ履歴の中に「あなたは濃厚接触者の可能性があります」とのメッセージが2通入っていたのがわかった。メッセージが届いた日時は28日の17時半頃だったが、音も通知も何もなかったので気がつかなかった。

そのメッセージを見つけたのもたまたまだった。「MySOSによる健康状態の報告がない」との通知が来たので、何だろうと思ってアプリの中をいろいろ見ていたらメッセージが届いていることがわかった。

ところで、「MySOSによる健康状態の報告」については、説明資料によるとアプリから「健康状態を報告するように」との通知が来たら報告することになっている。その通知が来なかったのに、突然「報告がない」との通知が来たので困惑した。一応アプリの「健康状態報告」という機能で報告をしておいた。

その他に、「今から発信するビデオ通話はあなたの居所確認をするために録画し、位置情報を取得いたします」とのメッセージが来ていたこともわかった。このメッセージの着信日時は28日の19時半頃。その後、着信が2回あったことが記録され、2回とも応答しなかったことも記録されていた。その着信は2回とも音も通知も何もなかったため、気がつかなかったものだ。

そのとき、スマホがマナーモードになっているのに気がついた。着信音が鳴らなかったのはそのためかもしれない。マナーモードを解除しておいた。

さらに、スマホの通話アプリ「Link」に着信が2回と、ボイスメールが残っているのがわかった。ボイスメールは保健所からのもので、用件は言わず、またかけるとのこと。おそらく濃厚接触者になったという連絡だろう。着信があったのは28日の18時頃だったが、音も通知もなかったので気がつかなかったものだ。

何だか、決められた報告義務を果たさず、電話にも一切応答しようとしない悪徳者のように思われているのではないかという気がしてきた。